社労士コラム

ワーク・ライフ・バランスについて(2)   [2012.10.08]

   第2回目の今日は、当初、私も誤解しておりました「ワーク・ライフ・バランスとはなにか」について、次の書籍を参照しつつお話ししたいと思います。  佐藤、武石「職場のワーク・ライフ・バランス」日経文庫

― ワーク・ライフ・バランスとは ―
  
佐藤等によれば、ワーク・ライフ・バランスが実現できている状態とは、
   「会社や上司から期待されている仕事あるいは自分自身が納得できる仕事ができ、なおかつ仕事以外でやりたいことや取り組まなくてはならないことにも取り組めること
と定義付けています。
   また、別途に私が調べたところでは、2007年に日本の政府・労働者側・使用者側の間で合意された「ワーク・ライフ・バランス憲章」では、次のように定義されています。
   「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる(社会)
 

   このような定義から考えると次のような状態は、ワーク・ライフ・バランスが実現できていない状態と言えます。
1)会社や上司から期待されている仕事あるいは自分自身が納得できる仕事をしようとすると、
    仕事以外でやりたいことや取り組むべきことができなくなる。
2)反対に、仕事以外でやりたいことや取り組むべきことをすると、会社や上司から期待されて
    いる仕事あるいは自分自身が納得できる仕事ができなくなる。
3)仕事にやりがいが持てないなどのために、ほどほどに働いている。

   企業でワーク・ライフ・バランスが重視されるようになったのは、ワーク・ライフ・バランスが実現できてないと仕事に意欲的に取り組むことが困難となり、結果として、生産性や創造性が低下することが各種の調査で明らかになったためです。

― ワーク・ライフ・バランスへの誤解 ―
   幾つかの誤解があります。
①これまでは、仕事中心の社員(ワーク・ワーク社員)が多かったことから、今後は「仕事はほどほど
   にして仕事以外の生活を充実すること」との誤解
②ワーク・ライフ・バランスが実現できた状態を画一的に理解し、「仕事と仕事以外の生活を同程度
   に重視すること」とする誤解
③少子化対策であり、「既婚女性のための子育て支援策」との誤解
④経営にゆとりのある企業の「新しい福利厚生施策」であろうとの誤解
   これらは、いずれも誤りです。私は、②のような誤解をしていました。皆様は、如何でしょうか。

― ワーク・ライフ・バランスのもう一つ深い理解 ―
   ワーク・ライフ・バランスは、特定の生き方やライフスタイルを唯一望ましいものとしていない のです。
   よって、先程のワーク・ワーク社員のライフスタイルを否定するものではないのです。(この考えには、私は衝撃を受けました。皆様は如何でしょうか。)
   ただし、ワーク・ワーク社員しか活躍できない職場や働き方ではダメのは当然です。

   ワーク・ワーク社員以外のさまざまなライフスタイルを選択する社員、つまりワーク・ライフ社員も活躍できる職場や働き方とすることがワーク・ライフ・バランス支援です。
   したがって、ワーク・ライフ・バランス支援は、既婚女性や子育て期の社員だけでなく、すべての社員を対象とした取り組みとなります

 「仕事以外でやりたいことや取り組まなくてはならないこと」は、社員一人ひとりで異なり、またそれらは、社員の年代によって変化していきます。
   したがって、キャリアやライフステージの特定の段階においては、仕事だけに打ち込みたいとしてワーク・ワークのライフスタイルを社員が選択することを否定するものではありません
 ただし、ワーク・ワークの働き方を望ましいものとして長期間そうした働き方を選択してきた社員、たとえば中高年層などに対しては、自分自身のこれまでのライフスタイルを見直す機会を提供することが大事になります。
   なぜなら、ワーク・ワーク社員もある年代からは親の介護の問題に直面するなど、今後も従来のライフスタイルを続けることができるとは限らないからです。

お気軽にご相談ください

  • 初回無料相談受付中

サービス案内

  • 顧問サービス
  • 就業規則の作成

その他サービス

情報コラム

情報コラム新着記事

事務所案内

  • 磯野 仁 社会保険労務士事務所
  • 代表:磯野 仁
  • 〒723-0144
  • 広島県三原市沼田東町末広325-51
  • 電話:0848-66-0646
  • FAX:0848-66-0646
  • 営業時間:平日 9:00~18:00

事務所案内の詳細

お問い合わせフォーム