社労士コラム

雇用保険料の内訳・構造   [2012.09.10]

毎月の給与から天引きされている雇用保険

一般に「失業保険」という呼び名で認識されていることから、やめたときの失業保険のために納めているという感覚があります。しかし本当にそれだけのためのものなのでしょうか。

その保険料内訳やお金の行き先についてはあまり知られていないことから、本日は、この雇用保険料の内訳と構造について説明します。


1.雇用保険料は会社と従業員で分け合う

雇用保険料は、会社に対して「年度ごとに」かかります。
その計算方法は以下の通りです。

その年度の賃金算定基礎額 × 雇用保険料率

つまり、雇用保険加入者に支払う賃金総額に、雇用保険料率をかけてもとめます。

この雇用保険料率は、年度はじめに見直しがなされることがあります。
(平成24年4月からは雇用保険料率が少し下がりました。)

現在、一般の事業の場合、1,000分の13.5(つまり1.35%)
というのがその率です。

そしてこの1,000分の13.5のうち、
1,000分の5(0.5%)が従業員負担分
1,000分の8.5(0.85%)が会社負担分
という内訳になっています。

例えば給与20万円の人の場合
従業員は1,000円の負担
会社は1,700円の負担
ということになります。

会社のほうが600円多く負担していますね。
ではこの多く負担している分は何なのでしょうか。



2.助成金等事業のため、会社負担分が少し多い

実はこの会社が多く負担している分は「雇用保険二事業」といういわゆる助成金などの財源にあてられます。
人を採用したり、解雇を防いで継続雇用をしたりといった「雇用の安定のために」なることをしてくれた企業に対して、助成金制度により再分配をしている構造になっています。

言い方をかえると、「助成金を活用しない企業助成金をよく活用している企業のために保険料を負担している という性格があります。

無理に要件に該当させることはありませんが、自社に助成金受給の資格があるならば、積極的に活用したい制度と思います。

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