社労士コラム

残業時間削減のアプローチ(3)   [2012.09.12]

本日は、
【労働時間、休憩および休日に関する適用除外者を確認する】
です。

次の①~③の労働者は
前回の
「労働基準法での労働時間、休憩および休日の原則規定」
適用されません


農業、畜産、養蚕及び水産業林業は含まれない。)の事業に従事する者

事業の種類こかかわらず監督若しくは管理の地位にある者 (いわゆる管理監督者)又
   
機密の事務を取り扱う者

監視又は断続的労働に従事する者で、 使用者が行政官庁の許可を受けたもの



つまり、これらの労働者には、
何時間労働させても違法とはならず、休憩や休日を付与しなくても可です。

残業時間の削減には、この適用除外の扱いを活用することも考慮すべきです。

ただし、適用除外者の対象範囲に関しては、深い理解が必要です。
特に、最近話題になった日本マクドナルド社の「名ばかり管理職」問題がありますので。
この点に関して、補足します。

(1)適用除外とされるのは、労働時間、休憩及び休日に関する規定のみです。
これら以外の規定は適用除外とされませんから、
深夜業に係る割増賃金の支払い、 年次有給休暇、産前産後休業等の付与 は必要です。

(2)農業・水産業の事業に従事する者‥‥‥天候などの自然の影響を強く受ける産業
    であるため、適用除外とされています。
     当然に適用除外ですので、手続きは不要です。
     もし、この業種の経営者の方で法定労働時間で労務管理をされているようでしたら
     残業時間の削減に繋がります
     この規定は、限定的な列挙規定ですので、列挙されている業種にのみが除外されます。
     拡大解釈をしないようにしてください。 
     また、林業が入っていないことに要注意です。

(3)管理監督者・・・一般的には、部長、工場長等労働条件の決定その他の労務管理に
                         ついて経営者と一体的な立場にある者 をいいます。
                         職務内容、責任と権限、勤務の態様に着目して、 実態に即して判断
                         
されます。
                         日本マクドナルド事件の判旨によれば、 具体的には、次の①から③が
                         満たさなければ管理監督者とは認められない
のです。

①職務内容、権限及び責任に照らし、労務管理を含め、企業全体の事業経営に関する
   重要事項にどのように関与しているか

②その勤務態様が労働時間等こ対する規制になじまないものであるか否か

③給与(基本給、役付手当等)及び一時金において、管理監督者にふさわしい待遇が
   されてしるか否かなどの諸点から判断すべき。


裁判では、管理監督者と判断される場合は多くありません。
つまり、多くの企業で要件を満たしていないのが現状と考えます。
管理監督者だから残業代を支払わないことに関しては、慎重な対応が必要です。

(4)機密の事務を取り扱う者……秘書等の名称で、その職務が経営者又は管理監督者の活動と
     一体不可分であって、厳格な労務管理になじまない者をいいます。

(5)監視又は断続的労働従事者‥‥‥許可を受けて適用除外とされます。「監視労働」とは、
     一定部署で計器等を監視し、身体的・精神的緊張の少ない労働をいい、「断続的労働」 とは、
     通常は閑散とした手待時間が多い労働をいいます。

これを残業時間の削減に活用する場合には、必ず労働基準監督署の許可が必要となります。

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