社労士コラム

残業時間削減のアプローチ(10)   [2012.09.19]

   残業時間削減のアプローチ、全21項目の内、第9項目について説明します。

事業場外労働のみなし労働時間制

1.対象となる業務
   この制度は、直行直帰の外交セールスなど、次の3つの条件が揃うことが必要です。
    ①事業場外で業務に従事し、
    ②使用者の指揮監督が及ばず
    ③労働時間の算定が困難な業務
が対象となります。

   したがって、次のような場合には、事業場外で業務する場合でも(すなわち上の①が満たされても)、対象することはできません。
対象とならない場合:
①事業場外労働にグループで従事し、そのメンバーの中に労働時間の管理者がいる場合
②事業場外ではあるが、PCや携帯電話等によって随時、使用者の指示を受けながら従事している場合
③事業場において、訪問先、帰社時刻等当日の業務の具体的指示を受けたのち、事業場外で指示通り
   に業務に従事し、その後事業場に戻る場合

一方、在宅勤務については、
次の要件を満たしておれば、事業場外のみなし労働時間制の対象となります。
①当該業務が、起居寝食等私生活を営む自宅で行われること。
②当該情報通信機器が、使用者の指示により常時通信可能な状態ではない。
③当該業務が、随時使用者の具体的な指示に基づいて行われていない。


2.労働時間の算定

(1)原則
  労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、原則と して、所定労働時間労働したものとみなします
(2)例外
 ①事業場外での業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる
     場合においては、当該業務(事 業場外での業務)に関しては、当該業務の遂行に通常必要と
     される時間労働したものとみなします。
     この通常必要とされる時間に関しては、就業規則等で定める必要があります。

 ②上記①の場合には、労使協定が締結されているときは、労使協定で定める時間を「当該業務
     の遂行に通常必要とされる時間」とすることができます(労使協定の締結は任意)。

 ③上記②の労使協定については、労使協定で定める時間が法定労働時間を超える場合のみに
     所轄労働基準監督署長に届け出 なければなりません。

まとめると下表のようになります。
ケース 事業場外労働 みなし労働時間
通常所定労働時間を
超えて労働することが
不要な場合
業務の全部 所定労働時間
業務の一部 事業場内での労働時間も含めて
所定労働時間
通常所定労働時間を
超えて労働することが
必要な場合
業務の全部 当該業務の遂行に
通常必要とされる時間
業務の一部 事業場内の労働時間と事業場外での
業務の遂行に
通常必要とされる時間を加えた時間


3.休日労働・深夜労働・休憩時間
   これらの規定の適用は、原則通りにあります。

4.年少者・女性への配慮
   妊産婦が請求した場合の「時間外・休日労働及び深夜業禁止規定」は、みなし労働時間制により労働時間が算定される場合でも適用されますので、妊産婦が請求した場合には、1日の実際の労働時間を8時間以下、および1週間の実際の労働時間を40時間以下等にしなければなりません

   また、深夜業が禁止されている年少者に対し、実際に午後10時から午前5時までの間に労働させてはいけません

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