社労士コラム

残業時間削減のアプローチ(11)   [2012.09.20]

残業時間削減のアプローチ、全21項目の内、第10項目について説明します。

専門業務型裁量労働制

1.対象となる業務

   専門業務型裁量労働制とは、業務の性質上、業務遂行の手段や方法、時間配分等を大幅に労働者の裁量にゆだねる必要がある業務として厚生労働省令などによって定められた業務全19業務)の中から対象となる業務を労使で定め、労働者を実際にその業務に就かせた場合、労使で予め定めた時間働いたものとみなす制度です。

専門業務を行う労働者に対しては、労働の量(時間)よりもその質や成果に応じた報酬(賃金)を支払う方が、理にかなっているとの観点から設けられたものです。

具体的な対象業務は、次の19業務です。

①研究開発                             ②システムエンジニア
③取材・編集                           ④デザイナー
⑤プロデューサー・ディレクター   ⑥コピーライター
⑦システムコンサルタント          ⑧インテリアコーテりネー夕
⑨ゲームソフトの創作              ⑩証券アナリスト 
⑪金融商品の開発                   ⑫大学での教授研究 
⑬公認会計士                        ⑭弁護士
⑮建築士                               ⑯不動産鑑定士
⑰弁理士                              ⑱税理士 
⑲中小企業診断士


2.採用の要件

制度の導入に当たっては、原則として次の事項を労使協定により定め所定の協定届により、所轄労働基準監督署長に届け出ることが必要です。

1.対象業務

2.みなし労働時間
(1日の労働時間として算定される時間)

3.裁量労働制を実施すること
(業務遂行の手段や方法、時間配分等に関し、労働者に具体的な指示をしない)

4.対象労働者の健康及び福祉を確保するための措置を使用者が講じること。

5.対象労働者からの苦情の処理のため実施する措置を使用者が講じること。

6.労使協定の有効期間
(3年以内が望ましい)

7.次の①、②の事項に関する労働者毎の記録を労使協定の有効期間中及びその満了後3年間保存すること。
①対象労働者の労働時間の記録
②上の4.、5.項の使用者が講じた具体的な措置


3.年少者、女性への配慮
   妊産婦が請求した場合には、1日の実際の労働時間を8時間以下、および1週間の実際の労働時間を40時間以下等にしなければなりません。
   つまり、みなし労働時間分の賃金を支払ってもいいですが、妊産婦から請求があった場合には、実際の労働時間は法定に従わないといけないわけです。

   深夜業が禁止されている年少者に対し、実際に午後10時から午前5時までの間に労働させてはいけません。
  
   改正育児・介護休業法による所定労働時間の免除、時間外労働および深夜業の制限ならびに所定労働時間の短縮措置等の対象となる労働者についても、この適用を確保することが必須です。


4.就業規則との関係

専門業務型裁量労働制を導入する場合においては、就業規則における始業・終業時刻の定めの例外であること等により、就業規則では①労使協定の締結により裁量労働を命じることがあること、②始業・終業時刻の定めの例外であること等について定めたうえで、労働者に周知して労働基準監督署長に届け出る必要があります

 

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