社労士コラム

残業時間削減のアプローチ(12)   [2012.09.21]

 残業時間削減のアプローチ、全21項目の内、第11項目について説明します。

【企画業務型裁量労働制】

1.対象となる業務
企画業務型裁量労働制は、専門業務型裁量労働制とは異なり、業務の種類は特定されていません
事業運営上の重要な決定が行われる企業の中枢部門において
事業の運営に関する事項についての
企画、立案、調査および分析を行う労働者であって、
業務の性質上、適切に行うには、業務の遂行手段や時間配分を大幅に労働者の裁量にゆだねる
必要があるため、
使用者が具体的な指示をしない業務が対象となります。

対象業務は、労使委員会の決議で定めなければなりませんが、この委員会であらかじめ決議した時間、働いたものとみなされます。

2.対象労働者
対象業務を適切に遂行するための知識、経験等を有する労働者であって、
かつ、企画業務型裁量労働制により労働することについて同意をした労働者とされています。

3.採用の要件
1)労使委員会の設置
この制度を採用するためには、その前提として、事業場に次の要件に適合する労使委員会を設置しなければなりません。
①目的
賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会である。
②委員の構成:
委員の半数については、事業場の労働者の過半数で組織される労働組合がある場合にはその労働組合、そのような労働組合がない場合には、労働者の過半数を代表する者任期を決めて指名されていること
残りの半数は、使用者が指名する。
③議事録:
委員会の開催のつど作成し、かつ、開催の日から起算して3年間保存するとともに、労働者に周知すること。
④運営規定:
委員会の招集、定足数、議事その他委員会の運営について必要委な事項に関する規程が定められている。
2)労使委員会の決議
採用するためには、労使委員会がその委員の5分の4以上の多数による議決により次の事項に関する決議をし、かつ、使用者が当該決議を所轄労働基準監督署長に届け出なければならない。

1.対象業務
2.対象労働者の範囲
3.みなし労働時間
(1日の労働時間として算定される時間)
対象労働者の健康及び福祉を確保するための措置
5.対象労働者からの苦情の処理のため実施する措置を使用者が講じること。
6.
使用者は、この裁量労働制を適用することについて労働者の同意を得なければならないこと及び同意をしなかった労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと
7.
労使委員会の決議の有効期間(3年以内が望ましい)
8.次のア~ウの事項に関する労働者ごとの記録を決議の有効期間中及びその満了後3年間保存すること
 ア 対象労働者の労働時間の状況
 イ 
前記4及び前記5の措置として講じた措置
 ウ 前記6による対象労働者の同意

4.定期報告の義務

この制度の実施後の義務として、使用者は、定期的に(当分の間、決議の日から起算して6力月以内ごとに1回)、次の①及び②について、所轄労働基準監督署長に報告しなければならない
 ①対象労働者の労働時間の状況
  ②対象労働者の健康及び福祉を確保するための措置の実施状況

5.決議による労使協定の代替機能
 労使委員会の決議は、「労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇」に定められた労使協定の代替機能を有しています

たとえば、専門業務型裁量労働制を採用するためには、本来は労使協定を締結する必要がありますが、労使委員会の決議をもってこれらの労使協定に代えることができます(代替決議)。

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