社労士コラム

残業時間削減のアプローチ(13)   [2012.09.22]

   残業時間削減のアプローチ、全21項目の内、第12項目について説明します。

【労働時間管理の徹底】

   労働時間管理の徹底が、残業時間の削減に結びつく流れには2つある と考えています。

   1つは、よく言われる「体重の毎日の変化を記録するだけでも体重が下がり、ダイエットに効果がある。」と同様な流れによるものです。
   従業員自身に記入させ、上司が確認した勤務管理票(これには、毎日の勤務開始時間、勤務終了時刻、残業時間などが記入されます。)をキチンと残す ということです。
  これは、次回に述べます「管理者の残業管理の適正化」のための必須資料であり、従業員がムダな残業を行っていないか?従業員の作業効率の良し悪しなどが把握でき、残業時間削減の手が打てるのです。

   2つ目は労務紛争となった場合のリスク回避の側面です。

  最近、次のようなケースが増えてきています。

   *元従業員が、退職後、しばらくしてから在職中の「未払残業代」の請求書が送られて来て、払わなければ法的手段に訴えるとの文書が添えられていました。 

   請求の未払残業時間は、本人が手帳に残したメモに基くとのことでしたが、こんなメモ位では証拠にならないとお考えではないでしょうか?

  裁判となった場合には、このようなメモに限らず、パソコンの記録、プリペイド式の乗車カード、携帯メールの着信履歴なども労働者側にとっては証拠となり得るのがこれまでの判例です。

  裁判所の判断では、労働時間の管理は使用者側行うべきであり、実際の労働時間の立証責任は、原告である労働者側としては、上記程度で十分であり、これに反論するには、使用者側は十分に管理され、文書等に残された労働時間の記録で立証しなければなりません。

   つまり、立証責任は、使用者側にあります。

   よって、使用者側の労働時間の管理が不徹底であると元従業員の言うがままの残業時間に基いた請求に応じるしかないのです

   万一の場合に対する労働時間管理の徹底の重要さがお分かり頂けましたでしょうか。

   この労働時間の管理に関しては、「 労働時間の適正な把握にために使用者が講ずべき措置に関する基準 」(平13・4・6基発339号)が次のように定めています。 

   使用者が始業・終業時刻を確認し、記録する方法としては、原則として次のいずれかの方法によること。

ア:使用者が、自ら現認することにより確認し、記録すること。
イ:タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として確認し、記録すること。

   自己申告制によりこれを行わざるを得ない場合、使用者は、次の措置を講ずること。

ア:自己申告制を導入する前に、その対象となる労働者に対して、労働時間の実態を正しく記録し、
    適正に自己申告を行うことなどについて十分な説明を行うこと。

イ:自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に
    応じて実態調査を実施すること。

ウ:労働者の労働時間の適正な申告を阻害する目的で時間外労働時間数の上限を設定するなど
    の措置を講じないこと。

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