社労士コラム

残業時間削減のアプローチ(17)   [2012.09.26]

   残業時間削減のアプローチ、全21項目の内、第16項目について説明します。

【休日の活用】

   まず、休日に着目した残業時間の削減を考える前に、休日に働かせた場合の割増賃金について確認してください。
   ひょっとして、基本的なところに誤解があり、間違った割増賃金を払っていることもありますので・・・。

1.休日とは
   労働基準法では、休日の付与を次のように定めています。

労働基準法 第35条
1項
:使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない。
2項:前項の規定は、4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者には適用しない。

   ここで、休日:労働者が労働契約において「労働義務を負わない日」であり、また、休日は、暦日(午前0時から午後12時)によることが原則です。 
   更に留意して頂きたいのは、この条文では、休日を特定すべきことを要求しておらず休日が日曜日である必要はない のです。
   また、休憩のように一斉付与も必要ない のです。ここが確認して頂きたい一つのキーポイント①です。


2.法定休日と所定休日の違い
   二つ目の確認して頂きたいキーポイント②が「この両者の差異」です。

   1項のように労働基準法で定められたものが、「法定休日」です。
   一方、この法定休日の他に会社の就業規則等によって定められた休日を「所定休日」と言います。
   週休2日制を行っておられる会社の土曜日の休みは所定休日となります。

   このことをしっかり確認しておくことは、割増賃金の割増率の付与を間違わないことにつながり、
   余分な割増賃金の支払いが防止できます。

   さて、御存じのように時間外労働に対する割増率は次の表のようになっています。

条件 時間外
(~60時間)
時間外
(60時間超え)
休日
(法定)
深夜
割増率 2割5分以上 5割以上 3割5分以上 2割5分以上
   注)60時間超えの5割以上の割増率は、当分の間中小企業には適用されません。

   例えば、日曜日を法定休日と定めている場合、この日曜日に出勤させたら、例え1週間の他の曜日が休みであっても法定休日、つまり日曜日に出勤しているため 3割5分の割増率で時間外賃金を払う必要があります。
   これは、逆に考えれば「あえて法定休日を定め無い方が良いのです。」⇒毎週1回の休日を確保すれば良いのです。
   特に、定めていない場合には、1週間に1日休むことができれば、その日が法定休日です
  また、法定休日が日曜日の場合、週休2日制の土曜日は法定休日ではありませんので、
休日(法定)とはなりません


  土曜日の出勤時間も含めて、この1週間の労働時間を集計して40時間を超えていなければ、割増賃金を払う必要はありません

  もし、40時間を超えていた場合には、超えた時間分だけ通常の2割5分の割増率で割増賃金を払えば良いのです

それから3つ目の確認して頂きたいキーポイント③ですが、

   この休日出勤の勤務が8時間を超えた場合、休日の割増率(3割5分)に時間外労働の割増率(2割5分)を加えて、6割以上の割増率が必要と勘違いされる方がおられますが、深夜に及ばない限りは、3割5分以上で良いのです


3.振替休日の活用 
   予め法定休日である日曜日に出勤しなければならないことが分かっている場休日の振替」を活用することができます。
   ただし、これを活用するためには、次の条件が必要です。

1)就業規則等において、「休日の振替」ができる旨の規定があること。
2)休日を振り替える前に予め(事前に)振り替えるべき日が特定されていること。
   この場合、日曜日に出勤しても、振り替えた日が休みとなりますので、休日割増は不要です。


4.代休の活用
   突発的な事由により事前に休日を振り替えることができない場合にこの「代休の付与」を活用する
ことができます。
   例えば、急に土曜日に出勤させた場合、所定労働時間=8時間 時間単価=1,000円では、
   1,000円×1.25=1,250円
土曜日の1時間あたりに支払う必要がありますが

   次の水曜日等に代休を与えた場合、土曜日の8時間の勤務までは、時間単価1,250円を払う必要がありません

8時間以内の労働については、
1,000円×0.25=250円
割増分だけを払えばよくなります

 

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