社労士コラム

残業時間削減のアプローチ(19)   [2012.09.28]

   残業時間削減のアプローチ、全21項目の内、第18項目について説明します。

【定額残業代制】
   ここでは、「定額残業代制の活用」と言う面からではなく「定額残業代制」を利用されている事業主の方への注意をお話しします。
   この制度は、営業職の方に適用されることが多いのですが、
「事務職には、残業代をきちんと支払っているが、営業職には成績を上げれば賞与で大きく報いているので、残業代は支払っていない」、
「営業職の従業員には、営業手当を支払っているので、残業代は支払わなくとも問題がない」、
「営業職には、残業代に相当する営業手当を支払っており、多忙な月には実際の残業が営業手当でカバーすることも超えることもあるが、その他の月では多目に払っており、相殺して問題ない。」
といわれることがあります。 

   「定額残業代制」とは、文字通り毎月、残業代相当分を一定金額の定額で支給する制度です。

   判例では、次のようになっています。

   「労働基準法所定の額以上の割増賃金の支払いがなされる限り、その趣旨は満たされ所定の計算方法を用いることまでは要しないので、その支払い額が法所定の計算方法による割増賃金額を上回る以上、割増賃金として一定額を支払うことも許される」としており、定額残業支給を認めています。

   ただし、「現実の労働時間によって計算した割増賃金額が右一定額を上回っている場合には、労働者は使用者に対してその差額の支払いを請求することができる」としています。

   つまり、定額残業代制を行う場合、

   月当たりの残業時間が定額残業代に相当する残業時間を超えた場合は、
   割増賃金の支払いを別途行わなければならないこと注意が必要です。

   前月の残業時間が少なかったからといって、それとの清算で割増貸金を支払わない、または、少なく支払うという取り扱いは違法です

   これは、労働基準法の「賃金は、その全額を毎月、支払わなければならない」という条文への抵触となります。
  当然ですが、前月に限らず、翌月での賃金相殺などという考え方も違法です。
   また、就業規則の賃金規定には、「定額残業代」等として「残業時間00時間分として定額残業代を支払う」と明記してください。

   営業手当を、定額残業代の性格として支給する場合も営業手当の定義の中で「営業手当は、00時間分の時間外手当として支給する」などと定額残業代であることを明文化しておくことが必要です。

   賃金台帳および毎月の給与明細の記述も就業規則等との整合性を考えて作成することが必要となります

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