社労士コラム

国民年金保険料 納付率の”まぎらわしさ”   [ 2012.10.31 ]

   今年の4月に年金アドバイザー2級に合格しました。
   (なぜか、1級がなく、2級が最高ランクです。笑)

   社会保険労務士ですから理論というか知識は自信があったのですが、この試験では、知識のみならず実例に即しての年金計算額の算出を短時間でやらされるので、この計算力の点で不安だったのですが、何とか合格しました。

   さて、年金の勉強をし、将来の年金を考えているときに、気になったのが題目の納付率の低さです。

   ニュースで「平成22年度の国民年金保険料の納付率が61.7%」と言われると、私などは、「ええ!年金加入者の40%も未納か!大丈夫なのか?」と思ってしまいました。
 
   皆様はどうでしようか?

   そこで、調べて見ると、とんでもない誤解をしていることが分かりました。(大げさに言えば、ミスリードされているような気がしました。)

   日本は、国民皆年金制度ですので年金加入者は6,786万人です。(平成22年3月末)

  その内訳は、次のようです。
     第1号被保強者(自営業者等):1,985万人
      第2号被保険者(厚生年金保険等の加入者であるサラリーマン等):3,780万人
      第3号被保検者(上記のサラリーマンの配偶者等):1,021万人
 
   このうち、第2号、第3号被保険者は、給料から強制徴収されており、未納問題はありません。
 
   一方、未納が問題となる国民年金の加入者(第1号被保険者)は、年金加入者全体29%
(=1,985/6,786×100%)です。

   ゆえに、上記で云う国民年金の40%未納は、年金加入者全体の0.4×0.29=11%の未納になります。

  これが分かり、少しホットしました。とは言っても、この未納は問題ですが・・・。
 
   さらに詳しく見ると納付率の計算式は次のようで、

 (年度納付率)
 =(納付月数)÷(納付しなければならない月数)×100%
 
   つまり、12ヵ月中の何ヵ月分を納めたかの割合であり、厳密に言うと当初に私が誤解したように未納の人の割合が40%ではありません

   私の誤解は解けましたが、何となくミスリードされたと思うのは私だけでしょうか。

平成24年度 広島労働局の行政運営方針   [ 2012.10.29 ]

   昨日の記事でお伝えした広島労働局の行政運営方針である

 「平成24年度 労働行政のあらまし ~就労支援と安心な職場づくり応援します労働局~」

の概要を、お伝えします。

推進、取組み、支援項目

   前文で、「労働条件の確保改善雇用の維持就職支援及び仕事と家庭の両立支援など関係施策を積極的に実施します。」と述べた後に、次の5項目に対して、推進、取組み、支援を表明しています。

1.働く人の安全・安心な職場を守るために
●経済情勢に対応した法定労働条件の確保を推進します。
●最低賃金制度の適切な運営に努めます。
●労働者の安全と健康確保対策を推進します。
●労災補償対策を的確に推進します。

2.めざします 誰もが安心して生活できる社会を
●地方公共団体等と連携した重層的なセーフティネットを推進します。
●雇用のミスマッチ縮小等のための雇用対策を推進します。
●若者の雇用対策を推進します。
●子育て女性等に対する再就職支援を推進します。
●福祉人材確保対策を推進します。
●雇用の維持支援を強化します。
●高年齢者雇用対策を推進します。
●障害者の就労支援を推進します。
●民間等の労働力需給調整事業の適正な運営を促進します。

3.サポートします!父親も育児休業を取得しやすい職場づくり
●職業生活と家庭生活の両立支援対策の推進に取り組みます。
●雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保対策の推進に取り組みます。
●パートタイム労働者の働き・貢献に見合った公正な待遇等確保対策の推進に取り組みます。

4.適正な適用と徴収で労働保険制度を支えます
●労働保険料等の適正徴収に取り組みます。
●労働保険の未手続事業一掃対策の推進に取り組みます。
●年度更新の円滑な実施に取り組みます。
●労働保険事務組合制度の効率的な運用を図るための指導等に取り組みます。
●労災保険率等の改定及びメリット制の改正について周知徹底に取り組みます。
●雇用保険率の改定についての周知徹底に取り組みます。
●電子申請の利用の促進等に取り組みます。

5.個別労働紛争解決制度の積極的な運用に努めます
●個別労働紛争解決制度の周知・自主的な紛争解決を支援します。
●個別労働紛争解決のための積極的な支援を行います。

ワーク・ライフ・バランスについて(16)   [ 2012.10.28 ]

   今回から何回かは、ワーク・ライフ・バランスの理解の ご参考に「よくある質問と回答」を記します。

   回答には、私の個人的な考えが かなり反映されています。”勇み足”の部分もあるかとは思いますが、大筋では、ご参考になると思います。

疑問1
   「ワーク・ライフ・バランスの一環として、ノー残業ルールがあり、仕掛り中の状態でも退社します。区切りのよいところまでやって退社した方が、効率がよいのでは?

回答1
  ノー残業ルール、いわゆる定時退社ルールの狙いは、次のようなものと考えてられます。

1.「残業は、臨時か緊急の場合だけに行う」という残業の原則を認識させる。
   
2.時間に対する意識を高め、定時で終わらせるような「計画的な仕事を行う習慣付け」。
    仕事の進め方、業務分担の見直し、ムダの排除が重要です。

3.心身の「リフレッシュ

4.上記の2.3.と相まっての「生産性の向上」への方向付け

   時間に対する意識が高まることによって、対象の仕事を定時までに終える工夫を考えますので、効率が上がります。
   「時間が来たから終わり」ではなく、「効率的に働いたから定時に帰れる」を目指して貰うのです
   
   優先順位を付け、優先順位の高いものからムダを省くなどを行った場合の所用時間を見積り、累積し、結果として、定時を超える仕事は、明日に回すのです。
   
   もし、どうしても本日中に完了しなければならないものが定時で終わらない場合は、緊急であるので臨時的に残業も必要です。
   この場合、上司に状況を説明し、残業をしてでも本当に本日中に完了が必要なのかの確認をすべきです。残業は、あくまでも上司の命令によるのです。  

   「リフレッシュ」に関してですが、人間は、集中して長時間は働けません。結局、ダラダラと長く働いても仕事の質が高まりません。
   考える仕事の多い人は、リフレッシュに時間を十分に取るメリハリが必要です。
   この意味からも時間を意識して、定時間に終え、リフレッシュが必要です。
   これは、デスクワークに限りません。現場の作業であっても長時間、働くことによって、集中力が低下し、思わぬ事故を起こす、そこまでいかなくても不良品を出してしまうなどが考えられます

ワーク・ライフ・バランスについて(15)   [ 2012.10.26 ]

   前回(14)では、「働く意欲が高まったと認識する企業が実際に行った施策」のランキングについて記述しましたが、今回は、「充実度および働きがい等に関して、企業の人事施策に対する従業員評価」のランキングです。
   調査は、わが国の優良企業11社に働く11,338名の従業員を対象に2011年9月に行われました*1
      *1:守島基博「優秀な人材が働きたいと思う会社はどこがすごいか」
                                                    PRESIDENT  2012.10.1

    結果の一部を下記の表に示します。

    この表から次の3つのことが言えます。

1.管理職による職場マネジメントが重要
   「上司との面談などで職務内容や仕事の目的を明確に説明している」や「上司と部下とのコミュニケーションを活発に行う取組みをしている」などが、働きがいおよび働きたいと大きな関連を示している。
   人事部門の行う制度の作成と運用も重要であるが、これよりも実際の働きがいや働きたいには職場でのリーダによる現場マネジメントが大きな役割を担っています

2.人事管理の制度も働きやすさや働きたいに重要
   不安の除去や安心の提供の観点から人事施策も大きく寄与している。
   例えば、「特に従業員のメンタルヘルスや健康上の問題に配慮している」「生活上の必要に応じて勤務形態と働き方の柔軟性を認めている」(いわゆるワーク・ライフ・バランス支援)などが上位の寄与度となっている。

   この1.2.から上司の役割と人事の仕組み/制度の両方が重要なことが分かります

3.画一的ではない個別のマネジメントも求められている
   「従業員一人ひとりの能力や特性を把握する仕組みがある」、「配置転換などで従業員の意思を反映する仕組みがある」などの項目に関係するものであり、働く人を集団としてではなく、個として扱い、一人ひとりのニーズや能力に個別に対応することも求められている。

ワーク・ライフ・バランスについて(14)   [ 2012.10.25 ]

   前回の(13)では、働く意欲を高める手段として広い意味の報酬に着目しました。このように報酬に着目したことで、その他のものを無視したような記述になってしまいました。

   ここでは、働く意欲を高めるために、実際に企業はどのような事を行っているかについて記述し、前回のものと合わせて参考にして頂きたいと思います。

   以下の資料は、次の文献によります。
       * 労働政策研究・研修機構「従業員の意識と人材マネジメントの課題に関する調査」2008年

   社員の仕事に対する意欲が「3年前に比べて高くなった」または、「3年前に比べてどちらかといえば高くなった」と回答した企業486社についての集計です。(複数回答)

― 働く意欲を高めるために実行した施策 ―
     1位:経営方針・事業計画等の情報提供―――59.9 (%)

     2位:業績が良い者に対する報酬アップ―――36.2

   3位:職場のコミュニケーションの円滑化―――35.2

   4位:社員の納得性を確保した評価制度―――31.5

   5位:早期の昇進、抜擢人事―――23.5

   6位:作業環境の改善―――19.1

    7位:社員の希望に合う能力開発機会の提供―――17.5

   8位:賃金の全体的な引き上げ―――16.9

   9位:育児・介護休暇を取得しやすくする―――15.0

   10位:業務遂行上の裁量権の拡大―――12.3

   11位:本人の希望を重視した配置・異動―――11.7

   12位:福利厚生の充実―――10.7

   13位:メンタルヘルス対策の実施―――10.3

   14位:仕事と家庭生活の調和への配慮―――9.9

   15位:労働時間の短縮―――8.0

   16位:正規社員と非正規社員の均等処遇―――5.1

   17位:裁量労働等労働時間管理の柔軟化―――4.1

     18位:地域総合職など多様なコース別人事管理―――0.8

ワーク・ライフ・バランスについて(13)   [ 2012.10.23 ]

   管理者の取組みのポイントに関しての昨日の続きです。

 

労働のマネジメントのために

   意欲的に、やる気のある、活き活きとして働いて貰うようにマネジメントすることです。
   比較的単純な仕事を行う事務職等に関しては、「仕事の内容もやり方も」指示することが必要な場合もありますが、通常は、このように全て管理され、指示待ちで仕事を行うようでは、白けてしまい、やる気を失います。
   現在では、自主的に仕事を行って、部下自身による自己管理状態にする方が活き活きと働いて貰えると思います
   つまり、専門職のように扱う方が良いと思います
   なるべく、結果(目標達成)を求めるだけにした方が良いと思います。
   もちろん、育成段階の部下には、このような要求のウェイトを小さくする必要があります。
   また、専門職のように扱うのですから、必要な自己研鑚や能力開発機会は可能な限り与えることが望ましいのです。

   当然、意欲的に働く動機付けの報酬が重要であることは間違いありません。
   広い意味の報酬には、次のようなものがありますので、個々の部下の状況に即して提供する必要があります。もちろん、仕事及び能力開発の目標の明確な提示、適正でオープンな仕事の評価が前提です。
   【報酬の範囲】
   1)賃金
   2)仕事のやりがい、面白さ
   3)昇進
   4)専門職に対する能力拡大の機会提供
   5)ワーク・ライフ・バランス支援

   5)は、最近のワークライフ社員の増加と共に、このワーク・ライフ社員がワーク・ライフ・バランスに支障をきたすと仕事どころではなくなりますので、ワーク・ライフ・バランス支援が報酬の範囲に含められつつあります。

ワーク・ライフ・バランスについて(12)   [ 2012.10.22 ]

 ― 管理者の取組みのポイント ―

   ドラッカーは「仕事(Work)」「労働(Working)」を分けて考えていました。
   仕事とは、人が労働することによって得られる結果(アウトプット)と考えたのです。
   同じ労働インプット)をしても仕組みによっては、仕事の生産性は異なります。
  
   このことから仕事は生産的に行われる方が望ましく、人は意欲的に(活き活きと)働けた方が幸せです。
   管理者は、部下が活き活きと働ける環境を作り、なおかつ、成果につながる仕事をさせなければなりません。
  
   つまり、次の2つの両立が管理者に求められています。
1.仕事のマネジメント:同じ労働で、より多くの成果が出る仕組みを作るべく管理する。
2.労働のマネジメント:意欲的に/やる気のある/活き活きとした 職場にするべく管理する。

   この2つのマネジメントのための具体的な取組みは、次のようなものと思っています。但し、互いに関連しており、明確に区別できませんが、主には、この分類に入るとして記述しています。



仕事のマネジメントのために

1) 部下に対する目標の提示
   企業には、トップマネジメントが決定した組織全体の目標があり、この目標に基いて下位の部署はそれぞれに部門、チームの目標が定められています。
   自分の管理する部門、チームの目標を達成するために、それぞれの部下に各人の目標を提示するのです。
   これにより各人が何をどのようなレベルでいつまでに達成すべきか が明確となり、達成のために自分の仕事を自分で管理し、最善をつくす工夫が生まれやすくなります。
   つまり、各人が個々に考えながら働く意識を呼び起こすことができ、より良き成果が生みだせます。

   目標には、業績に直結するもの(売上、コストダウン、業務改善など)もありますが、育成・能力開発に関するもの(配下の育成、自己の能力アップ)があります。
   後者の育成・能力開発に関しては、労働のマネジメントにも関係するかと思います。

   なお、注意が必要なのは、過剰品質に陥るデメリットを防止するためにも品質レベル(どのようなレベルまでが必要なのか)を誤解のないように正確に伝える ことが必要です。
   また、目標が複数に分けられる場合には、優先順位も正確に伝達することが重要です。

2) 育成・能力開発
   現在の目標を達成するために業務を円滑に進めることが最優先順位であることは、間違いありませんが、同時に部下の育成・能力開発も行う必要があります。
   現在の目標達成は、「重要」かつ「最優先」に行う業務であり、育成・能力開発は、「重要」ではあるが「最優先」というよりは「長期的」なものになります。
   しかし、 重要」かつ「最優先」に行う業務重要ではない」が「短期的」な雑事にかまけて、育成・能力開発を怠ると組織が衰退します。
   ある意味、「一将功成りて万骨枯る」の状態です。
   
   たとえば、ある部下が依頼したい仕事を担うには能力が不足するという場合、対処方法は次の2つです。   
      対処法1:部下の能力に見合った仕事を割り振り、はみ出た仕事を自分がカバーする、
                   あるいは他の部下に割り振る方法です。
                  (成長なし、業務円滑遂行に関してのリスクなし)
      対処法2:現有の能力を上回る(背伸びした)仕事を与えることを能力開発の機会と考えて、
                   与え、積極的に能力開発を支援する方法です。

  両者のうち、部下に割り振ろうとする仕事を自分でもできると考える管理職ほど、自分がその仕事をカバーする方法を選択しがちです。
   しかし、能力に見合った仕事しか部下に割り振らないことは、一見、仕事が効率的かつ円滑遂行されるように見えますが、部下の能力伸長の機会を奪うことになります。

   前にも述べましたように育成・能力開発は、次の2つの視点で分類することもできます。 
   1.担当業務の範囲を広げる(職務拡大:職務の水平的拡大
   2.スキル・階層のレベルアップ(職務充実:職務の質の深化

   2項のものは、仕事のマネジメントの分類ですが、1項のものは、仕事のマネジメントでもあり、「おたがいさま」意識のためにも必須であり、労働のマネジメントにもかかっています。

続きの労働のマネジメントに関しては、次回にさせて下さい。  

ワーク・ライフ・バランスについて(11)   [ 2012.10.21 ]

   本日もワーク・ライフ・バランス支援の取組みのポイントについてです。

 ― 職場風土への改革のキーパーソンは管理職 ―
   ここで目指す職場風土は、その(6)でお話しした土台部分の第3の取組みでの「多様な価値観やライフサイクルの社員を受容できる職場風土」です。
   重要なポイントは、ワーク・ワーク社員のライフスタイルを否定するのではなく、ワーク・ワーク社員も含めたワーク・ライフ社員などの様々な価値観を有した社員を受容し、どのライフスタイルを有した社員も意欲的に仕事に取組める風土を目指すことです
   もちろん、「おたがいさま意識の浸透も必須です。

   人事部門が整備した2階部分であるワーク・ライフ・バランス支援にかかわる制度が円滑に利用できるように「おたがいさま」意識が浸透した環境を整備し、さらに多様なライフスタイルを選択している社員を受け入れることができる職場風土をつくり、育児・介護などで「時間制約」のある社員でも意欲的に仕事に取り組めるような仕事管理・時間管理を行うのは、職場の管理職の役割です。

   次回は、このワーク・ライフ・バランス支援における管理職の役割について、説明したいと思います。
 

ワーク・ライフ・バランスについて(10)   [ 2012.10.20 ]

   本日もワーク・ライフ・バランス支援の取組みのポイントをお話しします。

― 支援制度が効果を発揮する環境作り ―
   その(6)でお話ししましたように法定基準を上回る立派な両立支援制度(育児/介護休業制度、短時間勤務制度など)を導入して、外見上はワーク・ライフ・バランス支援の行き届いた企業に見えても、この制度が活用でき難い職場環境である場合が少なくありません。

   このような場合、先にお話ししましたように、例えば、育児で一時職場を離脱し、復帰した時に職場の上司や同僚からの支援が受け難く、オーバワークとなり仕事と子育ての両立が困難となり、結局、離職したり、または早期に復帰したかったにもかかわらず仕方なしに育児休業を長期に活用することで対応せざる得なくなるのです。
結果として、本人にも企業にとってもデメリットとなります。

   両立支援制度などが十分に活用されるためには、1つには、(7)での「職場マネジメントの転換」、(8)の「職場の各人の能力開発」、(9)の「職場内コミュニケーションの円滑化」などが重要ですが、 個人的には、これまでも何回か触れましたが、これらの取組みに加えて、「おたがいさま」と思える風土の形成こそが重要である思っています。

   仕事の範囲を重ねる(職務拡大:職務の水平的拡大)、スキル・階層のレベルアップ(職務充実:職務の質の深化)、情報の共有化などを管理職がリードして行い、お互いに仕事をカバーできるようにするのですが、これと共に、種々の事情で一時的に戦列を離れる人の仕事を抵抗なくカバーできる「おたがいさま」意識を持てるかが重要です。

   両立支援の対象範囲が育児のみであったとすると、種々の取組みで周りの人がカバーできる状態であっても、自分には関係ないとの意識が働き、「なぜ、育児休業をとった人の仕事を自分が(残業までして、)カバーしなくてはいけないのか。」と思ったり、実際に口外してもおかしくありません。

  (3)~(5)でワーク・ライフ・バランスの表彰例でお話ししましたように、この「おたがいさま」の風土形成には、両立支援制度の対象を広くとることが重要です。
     *「広く」:育児(若い世代)、介護(中高年世代)、自己啓発やボランティア(広い世代)なども
                  対象とする。

   支援の対象範囲を広くとることが両立支援制度、つまりはワーク・ライフ・バランス支援を円滑に機能させるための重要なポイントです。

平成24年「高年齢者の雇用状況」   [ 2012.10.19 ]

   昨日(平成24年10月18日)、厚生労働省から平成24年の高年齢者の雇用状況(6月1日現在)の集計結果が公表されました。

   「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」では65歳までの安定した雇用を確保するため、企業に「定年の廃止」や「定年の引上げ」、「継続雇用制度の導入」のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じるよう義務付け、毎年6月1日現在の高年齢者の雇用状況の報告を求めています。

   今回の集計結果は、この雇用状況を報告した従業員31人以上の企業約14万社の状況をまとめたものです。
   なお、この集計では、従業員31人~300人規模を「中小企業」、301人以上規模を「大企業」としています。

【集計結果の主なポイント】

1.高年齢者雇用確保措置の実施状況
   高年齢者雇用確保措置を「実施済み」の企業の割合は97.3%(前年比1.6ポイント上昇)
                   中小企業は97.0%(同1.7ポイント上昇)
                   大企業は99.4%(同0.4ポイント上昇)

2.希望者全員が65歳以上まで働ける企業等の状況
   (1)希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は48.8%(同0.9ポイント上昇)
                   中小企業では51.7%(同1.0ポイント上昇)
                   大企業では24.3%(同0.5ポイント上昇)
        中小企業の取り組みの方が進んでいる

   (2)70歳以上まで働ける企業の割合は18.3%(同0.7ポイント上昇)
                   中小企業では19.1%(同0.7ポイント上昇)
                   大企業では11.1%(同0.5ポイント上昇)
        中小企業の取り組みの方が進んでいる

3. 定年到達者の継続雇用状況
   過去1年間に定年年齢に到達した430,036人のうち、
   継続雇用された人は316,714人(73.6%)、
   継続雇用を希望しなかった人は106,470人(24.8%)、
   基準に該当しないこと等により離職した人は6,852人(1.6%
                   継続雇用制度を導入している企業のうち継続雇用の対象者を限定する基準を
                      定めていない企業では、過去1年間に定年年齢に到達した人(117,592人)のうち、
                      継続雇用された人は95,835人(81.5%)。
                   継続雇用制度を導入している企業のうち継続雇用の対象者を限定する基準を
                      定めている企業では、過去1年間に定年年齢に到達した人(268,894人)のうち、
                      継続雇用された人は188,887人(70.2%)、基準に該当しないことにより離職した
                      人は6,111人(2.3%)

所感
1)これまでの傾向と大きな変化はない
2)つまり、
    ①
やはり、継続雇用に関しては、人材の更新を重視する大企業は少し遅れ気味の傾向である。
    ②基準に達しないことによる離職の割合は微々たるもの

  

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