社労士コラム

介護休業93日の意味を考える   [ 2014.02.14 ]

「育児・介護休業法」においては、同一の対象家族1人につき、要介護状態ごとに1回、通算して93日を限度として、介護休業を申出ることができます。

同じ法律の育児休業原則1年間の休業期間に比べて、介護休業の休業期間が短いように思われますが、これには、次の理由があります。

1.育児休業と違って、自分で介護に専念するための制度として設定されていません。                  

   一般に、介護が必要な期間は平均5年程度といわれています。このため、93日ではとても足りません。

2.では93日間は何のための期間かですが、介護サービスを探したり、その手続きをしたり、家族で役割

    分担したり、休んだ後も介護と仕事を両立できるよう、集中的に体制を整える期間という位置づけです

 

この93日の期間に、そうした体制を整えずに、自分で介護することだけに時間を費やしてしまうと、休み明けの94日目から誰が介護するのかということになってしまって、結局、仕事を辞めざるをえなくなってしまいますので、介護休業を取られる従業員さんへのアドバイスが必要です。

職場で育てたい「おたがいさま」の風土   [ 2014.02.05 ]

介護に関しては、93日間の介護休業が利用できます。(ある意味、93日間という短期間であるには一応の理由があります。別途に説明します。)

この介護休業の利用は未だ少ない(約6%と言われています)のが現状です。

昨日の働き盛りの仕事と介護の両立に関して、このような方は、管理職などの職場のリーダ的な立場であることから、介護という個人的な問題で、会社から支援を受けることを躊躇されることが少なくないことや育児休暇を取る部下に厳しい目を向けてきた手前、制度を利用できないとの声もあるようです。

上記でもありますように、これまでは、育児休暇に風当たりが強い状況でした。つまり、育児休暇を取った場合、子育てに無関係な年配や独身の従業員は「自分には関係ない」と考えてしまい、それらの人たちは、口に出すにしろ、出さないにしろ「なぜ、育児休暇を取った人の仕事を自分がカバーしなければならないのか。」と思います。そして、当人が復帰すると気まずくなってしまうのです。

これからは、介護休暇もこのようになってしまいます。

この解決が「おたがいさま」の風土と考えています。

介護や育児のように人生のプロセスにおいて、ある期間(世代)、避けては通れない出来事があり、これと仕事との両立を行わざるを得ません。

これを育児のみに、つまり、一部の世代だけの仕事との両立支援を行うと他の世代に、しわ寄せが来るために上述のような問題が生じるのです。

ここで、仕事での両立支援の対象を広くすると、すなわち、育児、介護、長期療養、短期留学などにすると、いろいろな世代が活用でき、「Aさんは育児休暇か。そういえば、私も一昨年、短期留学休暇も取ったな。その時は、Aさんがカバーしてくれた。今度は、私がカバーしなくては! おたがいさま だものね。」となる。これが「おたがいさま」の風土です。

このような「おたがいさま」の風土を育てたいものです。

この風土の育成には、助成金の活用も考えられます。

当事務所では、適切な両立支援の導入について、残業時間削減や助成金の活用など広い観点からのご相談に応じます。まずは、無料相談から・・・。

企業の中核、40代以上の働き盛りの仕事と介護の両立   [ 2014.02.03 ]

総務省の「就業構造基本調査」(2012年)には、次のような統計結果が示されています。

1)介護しながら働いている40代以上の人は、全国で約259万人です。

2)比率では、同じ世代の働く人の15人に1人が働きながら介護と向き合っていること

     になります。

3)男女別にみると、男性が45%、女性が55%で、男性が意外に多いのに驚かれるか

     も知れませんが、極端な言い方をすれば、自分の親の面倒を妻に看てもらえなくなっ

    ているのです。

4)介護と仕事の両立に行き詰って仕事を辞めた人は、今は未だ働く人全体の1%に満た

      ないですが、増加傾向は明らかです。

 

上の3)での「介護しながら働く男性の比率」が意外に多い背景には、次の事が関係しています。

1.介護が必要な高齢者が増加するのに、介護する子供の世代は、少子化の影響で兄弟姉妹が

  少なくなっている

2.未婚率が高くなっており、介護を分担できるパートナーがいないことが多い。

 

ドラッガーのいう「すでに起こった未来」の懸念されるストーリに次のものがあります。

「いわゆる団塊の世代(戦後のベビーブームである1947年生まれを中心とした世代)は、現在、

67歳前後ですが、この世代が要介護年齢(75歳)に入る東京オリンピック後の2022年頃から

要介護者が一挙に増加することは明らかです。

このとき「団塊世代」の子供たちは、50代の入口にあります。この「団塊世代の子供世代」は、

上記のように兄弟姉妹が少なく、特に一人っ子は男性が多いと言われています。

また、未婚率も高いために、自分自身が働きながら介護する中核従業員が比率的に高くなりま

す。」

 

ワーク・ライフ・バランスの推進(記事2012.10.07~2012.10.23)は、この対策としても有効であり、今からでも進めることが望まれます。

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