人事労務情報

2017.05.27
アルバイト雇用の注意点
2017.04.23
ユースエール認定制度の認定基準変更について
2017.04.16
試用期間についての 大きな誤解
2017.02.16
過労死と会社の責任について  
2016.12.20
インターネット上で検索できる事業所の社会保険適用状況について  
2016.11.10
年末調整について
2016.10.31
出産・育児に関する 給付、手続きのまとめ
2016.10.09
健康診断の費用負担とその間の賃金の取扱い
2016.10.07
話題の確定拠出年金とは何?
2016.09.14
最低賃金改定について
2016.09.01
「業務委託」とは何か
2016.08.28
来年1月からの育児・介護休業法改正について
2016.07.18
経歴詐称を防ぐには  
2016.06.30
有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する注意点②
2016.06.10
有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する注意点①
2016.06.08
アルバイトやパートにも雇用契約書が必要か
2016.05.08
退職後の傷病手当金について  
2016.04.30
交通費の非課税限度額について
2016.03.08
定年後再雇用の場合の給与その他労働条件について
2016.01.10
始末書のポイント
2015.12.28
すぐ辞めた社員について、離職証明書(いわゆる離職票)を作らなければならないか
2015.11.28
育児のため、短時間勤務をしたい場合
2015.10.17
会社は社員に健康診断を受けさせなければならないか
2015.09.05
育児休業給付について
2015.07.05
36協定について
2015.01.10
パワハラの定義
2015.01.07
休職制度の運用について
2015.01.02
通勤手当のルールを作るときの注意点
2014.10.03
就業規則が有効であるための条件
2014.05.02
パートからの正社員登用制度を作る時の問題点
2014.04.29
出張先への往復移動時間の給与の支払いは必要か
2014.04.25
契約社員の契約満了時の注意点とは
2014.03.29
仕事の受注が急に減った場合に、契約社員に辞めてもらう際の注意点
2014.03.25
高校生、大学生をアルバイトとして雇う時の注意点
2014.02.24
退職社員に守秘義務のことを徹底させるにはどのようにしたらよいか。
2014.02.16
管理職に残業代を支払わなくてよいか
2014.02.07
社員が受けさせなければならない健康診断
2014.01.31
妊娠・出産・育児をする社員への対応における注意点
2014.01.27
休憩時間中のケガは労災になるか
2014.01.24
通勤手当の申請経路とは違う経路で交通事故にあった場合
2014.01.20
パワハラ自殺で社長らに5400万円の賠償命令
2014.01.19
解雇の種類
2014.01.17
個別の従業員の労働条件を変更することはできるか?
2014.01.15
在宅勤務の労働時間管理
2014.01.13
在宅勤務のメリット・デメリット
2014.01.08
家族従業員を労働者として扱うときの問題
2013.12.30
プライベートで警察に逮捕された社員にはどう対処すればよいか
2013.12.29
割増賃金から控除できる手当とは
2013.12.26
着替えの時間は労働時間か
2013.12.23
社員が行方不明になった場合の対処法
2013.12.19
給与の引き下げ方
2013.12.16
派遣社員が仕事中にけがをした場合の派遣先会社(受け入れ会社)の対処法
2013.12.05
所得拡大促進税制を見直し
2013.12.03
社員の副業を禁止してよいか
2013.11.23
産前産後休業の解説
2013.11.18
感染症にかかった社員の自宅待機中、給与を支払わなければならないか
2013.11.16
職場環境の評価で重視されている項目は?
2013.11.15
労基署の臨検で法令違反が発覚したときに起こること
2013.11.11
必ず会社に保管しておかなければならない労基法上の帳簿とは
2013.11.09
社員の副業を禁止してよいか
2013.11.05
遅刻が頻繁にある社員への対処
2013.11.02
労働基準監督官の持っている権限
2013.10.31
労働基準監督署の臨検の種類
2013.10.27
派遣と請負の違い
2013.10.25
セクシュアル・ハラスメントの境界線とは
2013.10.19
労働基準法における休憩時間の考え方
2013.10.13
企業が守るべき安全配慮義務とは何か
2013.10.11
社長の労災事故に備えるには
2013.10.08
休職制度についての解説と注意点
2013.10.05
職場のパワーハラスメント対策ハンドブックが作成されました
2013.10.03
時間単位の有給休暇
2013.10.01
他の店舗へ転勤させるときの注意点
2013.09.26
「退職証明書」の意味と記載に関する注意点
2013.09.22
仕事中にケガをした場合の対応について
2013.09.20
ノーワーク・ノーペイの原則
2013.09.18
賃金や労働時間などの労働条件は口頭の説明だけでいいのでしょうか?
2013.09.17
社会保険調査では何を調べられるか
2013.09.16
試用期間と契約期間について
2013.09.15
求人募集の時に気を付けるべき注意点
2013.09.14
残業手当の基になる賃金とは
2013.09.13
接待でお酒を飲む事は業務か
2013.09.12
裁判員となった時の取り扱い
2013.09.08
「検索文化」が労使トラブルを助長しているのか
2013.06.05
休職を繰り返すうつ病社員は退職させられるか?
2013.06.03
社内不倫を理由に解雇できるか
2013.06.01
外部の労働組合と団体交渉には応じなければならないのか?
2013.05.30
会社からの一方的な賃金切り下げは認められるか?
2013.05.28
平成24年の労働災害発生状況
2013.05.26
企業における感染症の対応策
2013.05.25
通勤方法・加入保険を把握しない危険性
2013.05.21
過労な業務が原因で社員が自殺したら、会社の責任になるのか
2013.05.20
社員が過労死したら、会社は責任を負うのか。
2013.05.19
中小企業の賃上げ、4,141円、1.64%/経団連第1回集計
2013.05.18
裁判員制度について
2013.05.14
管理者の割増賃金について
2013.05.12
減給の上限について
2013.05.10
給与計算の不徹底は穴の開いたバケツ
2013.05.09
内部告発について
2013.04.29
職制の部下に対する権限について(11)
2013.04.22
職制の部下に対する権限について(10)
2013.04.20
職制の部下に対する権限について(9)
2013.04.18
会社と社員が信頼し合えない理由
2013.04.16
雇用規制の緩和は実現されるのか
2013.04.14
契約社員の期間満了が、なぜか解雇扱いに!
2013.04.10
職制の部下に対する権限について(8)
2013.04.08
職制の部下に対する権限について(7)
2013.03.30
労働者からの退職申し出期間について
2013.03.28
転勤命令について
2013.03.26
職種の変更について
2013.03.24
出向に関する労働者の同意について
2013.03.22
退職社員に資格取得費用の返還請求はできるか
2013.03.20
職制の部下に対する権限について(6)
2013.03.18
職制の部下に対する権限について(5)
2013.03.16
職制の部下に対する権限について(4)
2013.03.12
職制の部下に対する権限について(3)
2013.03.10
職制の部下に対する権限について(2)
2013.03.08
公庫に賠償命令/長時間残業による過労自殺を認定
2013.03.06
職制の部下に対する権限について(1)
2013.03.04
就業規則変更による賃金引き下げは可能か
2013.03.02
残業代の定額支給について
2013.02.28
コスプレ強要は不当/カネボウ子会社に賠償命令
2013.02.26
平成24年の労働災害の動向について
2013.02.24
年次有給休暇の注意点
2013.02.22
就業規則について
2013.02.20
内定取り消しについて
2013.02.18
試用期間の延長について
2013.02.16
退職願の撤回について
2013.02.14
競業避止と職業選択の自由について
2013.02.12
就業規則に反映すべき最近の法改正
2013.02.10
採用内定と雇用関係
2013.02.08
懲戒処分について
2013.02.06
餃子の王将に賠償請求=「長時間労働でうつ病」
2013.02.04
退職社員への賞与について
2013.02.02
無断の残業について
2013.01.31
資格取得費用の返還請求について
2013.01.29
妊娠・出産を機に解雇してもよいか
2013.01.27
改正高年齢者雇用安定法への企業対応アンケート結果
2013.01.25
管理監督者について
2013.01.23
退職時の有給一括取得は拒否できるか
2013.01.21
配置転換による給与の引き下げについて
2013.01.19
広告と別条件での労働契約について
2013.01.17
解雇について②
2013.01.15
解雇について①
2013.01.13
給与の締め日支払日は会社の任意に変更できるか
2013.01.11
トラブルを予防する雇用契約書の書き方のコツ② 試用期間について
2013.01.09
トラブルを予防する雇用契約書の書き方のコツ① 転勤について
2013.01.07
「雇用契約書」が大切な本当の理由②
2013.01.05
「雇用契約書」が大切な本当の理由①
2013.01.03
労働災害発生時の対応
2013.01.01
電通事件(安全配慮義務の重要性)
2012.12.31
個人健康情報を取扱うに当たっての留意事項
2012.12.26
健康診断と安全配慮義務
2012.12.25
健康診断を受けないと賞与減額・・・ローソン
2012.12.20
労働災害への対応について
2012.12.16
就業規則についてーⅢ
2012.12.15
就業規則についてーⅡ
2012.12.13
就業規則についてーⅠ
2012.11.29
個人情報保護法と就業規則
2012.11.27
賃金の支払い形態について
2012.11.26
平均賃金について
2012.11.25
会社都合で休業をする場合の補償について
2012.11.24
能力不足社員への賞与の支給は要注意 
2012.11.23
給与から親睦会費や互助会費などを天引きする時の手続き
2012.11.20
業務上事故の使用者責任について
2012.11.19
企業が持つべきソーシャルメディア「防衛策」
2012.11.18
「ぶら下がり 社員」について
2012.11.17
管理職に残業代を払わない危険性
2012.11.17
携帯電話の利用基準
2012.11.15
未利用の年次有給休暇は買い上げる?
2012.11.11
退職時の未消化年休の取扱い
2012.11.10
定年後再雇用者の年休に関して
2012.11.09
遅刻者が残業の場合の割増賃金について
2012.10.30
職務分析と職務評価
2012.10.28
行政運営方針
2012.10.27
地域産業保健センターについて
2012.10.25
問題社員が招く二次問題
2012.10.25
法定外休日の労働と割増賃金
2012.10.23
労務トラブルに関するキーワード(7)
2012.10.22
労務トラブルに関するキーワード(6)
2012.10.21
労務トラブルに関するキーワード(5)
2012.10.20
労務トラブルに関するキーワード(4)
2012.10.20
「試し出勤」に労災は適用されない?
2012.10.19
問題事実を記録する意味
2012.10.19
労務トラブルに関するキーワード(3)
2012.10.18
労務トラブルに関するキーワード(2)
2012.10.17
労務トラブルに関するキーワード(1)
2012.10.16
突然の内容証明郵便
2012.10.15
労働災害に対して、労災保険に入っていれば大丈夫?
2012.10.14
長時間労働と使用者の安全配慮義務
2012.10.11
出張における休日の扱い
2012.10.10
始業時刻と労働時間の始まり
2012.10.09
労働基準法上の労働時間
2012.10.08
賞与制度について
2012.10.07
賃金の毎月払いの原則の補足
2012.10.06
賃金支払日の変更についての留意点
2012.10.05
休憩の自由利用の原則と例外について
2012.10.05
解雇予告と同時に出社させたくない場合
2012.10.03
解雇予告が必要な場合
2012.10.02
休職期間の延長拒否について
2012.10.01
休職期間を満了しても復職できない場合
2012.09.30
定年制と解雇制限
2012.09.28
問題社員の解雇について(2)
2012.09.27
問題社員の解雇について(1)
2012.09.24
パワハラを起こさないために
2012.09.23
パワハラとなる限界
2012.09.22
パワハラ防止の「むずかしさ」
2012.09.20
退職願い・退職届の取消しについて
2012.09.18
営業秘密情報の保持と競合避止の関係
2012.09.18
新規学卒者の労働条件の明示について
2012.09.17
期間雇用者の雇止めに関する紛争防止について
2012.09.16
長期労働契約締結の禁止について
2012.09.15
採用で失敗しない質問とは
2012.09.13
平均賃金算定の起算日を確認
2012.09.12
出向者に関する労基法上の使用者責任
2012.09.11
公民権行使の保障と裁判員制度
2012.09.08
外国人の雇用に関して
2012.09.07
労働条件についての差別的取扱いの禁止
2012.09.04
「パワハラ」と「熱血指導」の境界線
2012.09.02
改正高年齢者雇用法が成立(8月29日)
2012.08.29
就業規則の不利益変更について

アルバイト雇用の注意点   [2017.05.27]

   政府が新大学生などをターゲットにアルバイト労働条件の確認を啓発するキャンペーンを開催しています。アルバイト雇用の際の注意点を今一度整理してみます。

はじめに

   セブンイレブンのフランチャイズ店舗における違法な罰金制度が社会的に問題視されたことを背景として、平成29年4月1日から7月31日まで (特に多くの新入学生がアルバイトを始める時期)の間、厚生労働省が労働基準法の決まりを広報するキャンペーンを行っています。

   以下、キャンペーンにおいて重点的に周知されようとしている事項を紹介し、合わせて起こりうる事態について考察します。 

キャンペーン取組内容

   キャンペーンの主な取組内容は、(1)労働局による大学等への出張相談の実施、(2)大学等でリーフレット配布やポスター掲示による周知、(3)労働局や労働基準監督署に設置されている総合労働相談コーナーに「若者相談コーナー」を設置などとされています。

   このキャンペーンにより違法または不適切な労務管理をしている企業を牽制し、労使の問題を未然に防ぐ意図が見て取れます。

厚労省が周知する重点事項

   今回のキャンペーンで特に重点的に周知している事項は次の5点です。

1. 労働契約締結の際の学生アルバイトに対する労働条件の明示

   雇用契約書や労働条件通知書などにより、勤務時間や休日休憩、給与、昇給などの条件を明らかにしなければなりません。

2. 学業とアルバイトを両立できるような勤務時間のシフトの適切な設定

   学校の試験期間中などに業務の都合で過度な働きかたを強いることが場合によってはパワハラとなりうることを注意喚起しています。

3. 学生アルバイトの労働時間の適正な把握

   企業が始業と終業の時刻をずさんに管理すること、または働かせ過ぎで健康を害することのないよう求めています。

4. 学生アルバイトへの商品の強制的な購入の抑止とその代金の賃金からの控除の禁止

   販売ノルマを課し、売れ残った自社商品を購入するように働きかけることを牽制するものと思われます。

5. 学生アルバイトの労働契約の不履行等に対して、あらかじめ罰金額を定めることや 労働基準法に違反する減給制裁の禁止

   コンビニで「ドタキャン」したアルバイト店員の給与から罰金を差し引いた事件を背景にしています。

キャンペーンにより何が起こるか

  このキャンペーンがどれほどターゲットである学生の関心を引くかは未知数ですが、労働環境に不満をもつアルバイト(またはその保護者)が今回のキャンペーンで労働法のルールを知る可能性はあります。

    前述の内容についてSNSなどで違法な労務管理実態が拡散されると、求人しにくくなる、企業イメージが低下するなどの問題が起きるかもしれません。    

 

 

 

 

ユースエール認定制度の認定基準変更について   [2017.04.23]

ユースエール認定制度の認定基準が平成29年4月1日から変更になります。

ユースエール認定制度とは若者の採用・育成に積極的で、若者の雇用管理の状況などが優良な中小企業を厚生労働大臣が認定する制度です。

「労働時間」、「離職率」、「有給休暇」の3つの基準が変更予定です。

◎労働時間
変更前(旧基準)⇒直近事業年度の①正社員の所定外労働時間月平均が20時間以下又は➁正社員のうち、週平均の労働時間が60時間以上の者の割合が5%以下

変更後(新基準)⇒直近事業年度の①正社員の所定外労働時間月平均が20時間以下かつ➁月平均の法定時間外労働60時間以上の正社員ゼロ

◎離職率
変更前(旧基準)⇒直近3事業年度の正社員の新規学卒等採用者の離職率が20%以下

変更後(新基準)⇒直近3事業年度の正社員の新規学卒等採用者の離職率が20%以下
ただし、採用者が3人又は4人の場合は、離職者数が1人以下

◎有給休暇
変更前(旧基準)⇒直近の事業年度の正社員の有給休暇の①平均取得率が70%以上又は②平均取得日数が10日以上

変更後(新基準)⇒直近の事業年度の正社員の有給休暇の①平均取得率が70%以上又は②平均取得日数が10日以上

今回の変更では労働時間の基準において特に厳しくなっておりますが、その背景には大手広告代理店の社員が過労自殺した件の影響もあるようです。

試用期間についての 大きな誤解   [2017.04.16]

  新たに雇用した社員に試用期間を設ける場合が少なくありませんが、その意味合いは大きく誤解されがちです。試用期間とはどのような期間でしょうか。

 

はじめに

  4月は新入社員が入ってくる時期です。新入社員の育成や定着について色々と計画をしている労務担当者の方もいることでしょう。さて、新たに雇用した社員に対して「試用期間」を設けることは一般的ですが、その法律的な意味合いについて正しく理解していないことが多いようです。

  新入社員を迎え入れるこの時期、いま一度試用期間について起こりがちな誤解のポイントと、正しい運用方法について解説します。

試用期間についての誤解 ①

× 試用期間は会社が自由に解雇できる

  まず、試用期間中は会社が自由に解雇できると誤解されるケースがありますが、試用期間についても「合理性のない解雇は無効」という労働契約法上の制限はあります。

  会社にとっては合理的であっても、世間一般の考えと照らし合わせて客観的に合理性がない場合は、解雇は無効になってしまいます。 

 試用期間中は、その『「合理性」のハードルが若干低いに過ぎない』という点に注意しましょう。

試用期間についての誤解 ②

× 試用期間は解雇の予告がいらない

  試用期間中であれば「明日から来なくてもよい、クビだ!」と言っていいという誤解もしばしばあります。試用期間であっても30日以上前の予告は必要と考えてください。唯一の例外として、「試用期間中」かつ「採用から14日以内」であれば、その解雇が合理的であったときに予告不要となります。

試用期間についての誤解 ③

× 試用期間と有期雇用契約は同じ

  試用期間と有期雇用契約は明確に意味合いが異なります。有期雇用契約が「期間の定めがある」という雇用契約の一種であることに対し、試用期間はある雇用契約期間の初期の一部に「お試し中」というレッテルを貼るという意味合いとなります。 

つまり、試用期間のあとも雇用契約は継続する前提になっていると言えます。

正しい運用方法

  試用期間について就業規則や雇用契約書に明記することはもちろんのこと、トラブル予防のために最も重要なことは「試用期間中にクリアすべき課題を(できれば数字など客観的なもので)明確にすること」に尽きます。

  遅刻・欠勤の回数、レポート提出枚数、ペーパーテストの結果、営業訪問回数や架電数などの客観的数値や、協調性を測るアンケート結果の合格ラインを相手にしっかりと伝えることで、万が一の解雇合理性を補強できるでしょう。    

過労死と会社の責任について     [2017.02.16]

  過労死に限ったことではありませんが、労働者の健康に対する注意を怠った場合、損害賠償の支払い義務が生じることがあります。なぜなら、会社は労働者の生命や体を危険から保護するよう配慮する義務を負っているためです。

過労死とは
  過重労働などが原因で脳梗塞や、心筋梗塞などを起こして死亡に至ることを言います。過労死の認定基準は平成7年に設けられ、平成13年に改正がなされています。

  具体的な認定基準は、以下の通りです。
(1)発症直前から前日までの間において、発生状態を時間的および場所的に明確にしうる異常な出来事に遭遇したこと
(2)発症前おおむね1週間で特に過重な業務に就労したこと
(3)発症前おおむね6ヵ月にわたり著しい疲労蓄積をもたらす特に過重な業務に就労したこと

また、(3)については
発症前1ヵ月ないし6ヵ月にわたり概ね45時間を超える時間外労働がある場合は業務と発症との関連性が強まる
発症前1ヵ月間に概ね100時間を超える時間外労働が認められる場合発症前2ヵ月ないし6ヵ月間にわたり1ヵ月あたり概ね80時間を超える時間外労働が認められる場合は業務と発症との関連性が強い

等の目安が示されています。

会社の責任
  社員の死亡が過労死とされ業務上災害と認められた場合、会社が「過労死の防止措置」をとっていたかが問題となります。 会社は、法で定められた健康診断を行わなければなりません。異常が発見された場合は再検査を行わせたり、業務量を減らしたりなど、社員の健康状態に注意を払う必要があります。
  もし、健康診断を適法に受診させていない場合や異常発見の場合に何の措置も講じていなければ、遺族から損害賠償を請求された場合、拒むことが難しくなります。

  健康上の異常が発見されない場合でも、長時間労働が慢性化している場合は注意が必要です。業務の省力化など、できる限りの対策を講じましょう。

インターネット上で検索できる事業所の社会保険適用状況について     [2016.12.20]

平成28年10月よりパートタイマーへの社会保険適用拡大が始まりました。 対象事業所は被保険者数が501人以上の規模であり、「特定適用事業所」として分類されます。
一方で、本来社会保険に加入すべき事業所については、 日本年金機構より継続的に加入促進の案内が行われており、適正加入の促進が行われています。

このような背景もあり、10月31日より事業所の社会保険の適用事業所がイン ターネット上に掲載されることになりました。掲載内容は以下の通りとなっています。

適用事業所に係る事項
1、事業所の名称及び所在地
2、特定適用事業所であるか否かの別
3、当該事業所に係る日本年金機構の業務を分掌する年金事務所
4、事業主が国、地方公共団体又は法人であるときは、法人番号

適用事業所に該当しなくなった事業所に係る事項
1、事業所の名称及び所在地
2、適用事業所に該当しなくなった年月日
3、当該事業所に係る日本年金機構の業務を分掌する年金事務所
4、事業主が国、地方公共団体又は法人であるときは、法人番号

今回、ホームページに掲載されたことにより、事業所の社会保険適用状況を 従業員含め誰でもインターネットから把握することができるようになりました。

また、求職者の方でも事業所の社会保険加入状況を事前に判断できるようになっていますので、会社の社会保険適用有無は、求人応募にますます影響がでてくるのではないでしょうか。

年末調整について   [2016.11.10]

年末調整とは
会社が従業員の1年間の給与(1月から12月)を基に所得税の額を計算し、毎月の給与から引いていた所得税との過不足精算をすることを言います。所得税は、給与ではなく所得(収入―必要経費)にかかる税金ですので、従業員の必要経費を把握する必要があります。

年末調整の対象となる人、ならない人は主に以下の通りです。

(1)対象者となる人
・1年間を通じて勤務している人
・年の途中で就職し、年末まで勤務している人
・12月中に給与の支払を受けた後に退職した人
・年の途中の海外転勤等により、日本に住んでいない人

(2)対象とならない人
・1年間の給与収入が2,000万円を超える人
・年の途中で退職した人(死亡や心身の障害による退職者は除く)
・「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出してない人
・2か所勤務者で、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を他の会社に提出している人

年末調整ができない項目
会社で年末調整を行っていても、以下に該当する人は自身で確定申告をする必要があります。
・1つの会社から給与を受けていて給与や退職金以外の所得合計が20万円を超える人
・2つの会社から給与を受けている人
・高額な医療費を払っている人
・寄付をしている人
・住宅ローンを受けた最初の人。

会社が従業員から集めるべき書類
年末調整を行うためには、主に以下の書類を集める必要があります。
①給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
②給与所得者の配偶者特別控除申告書
③給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書(該当者のみ)
④給与所得の源泉徴収票(途中入社で前職がある人)

年末調整時の過不足精算を12月給与で行う会社が多いと思います。従業員からの書類は11月中を目途に配布及び収集をし、余裕を持って計算するようにしましょう。

出産・育児に関する 給付、手続きのまとめ   [2016.10.31]

妊娠、出産、育児という社員のイベントについて、雇用保険や社会保険上もらえる給付と必要な手続き、法律上の決まりごとについてまとめて解説します。

はじめに

社員の妊娠、出産、育児というイベントについて、雇用保険や社会保険上の給付が受けられます。その他会社が提出しなければならない書類もありますが、その全体像が体系的に理解されていない現状があります。

以下、出産育児に関する給付と手続き、法律上の決まりごとについて解説します。

1.給付

① 出産手当金

(協会けんぽまたは健康保険組合に入っている人のみ)

まず、出産日(出産が予定日より後になった場合は、出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産日の翌日以降56日までの範囲内で、会社を休み、給与の支払いがなかった期間を対象として「休業中の生活を保障するものとして」出産手当金が支給されます。

出産手当金は、1日につき、標準報酬日額(標準報酬月額÷30日)の3分の2に相当する金額が支払われます。

②出産育児一時金

(国民健康保険加入者や被扶養者も対象)

被保険者及びその被扶養者が出産した時に協会けんぽまたは健康保険組合等へ申請すると1児につき42万円が支給されます。(産科医療補償制度に加入されていない医療機関等で出産した場合は39万円(平成27年1月1日以降の出産は40.4万円)となります。) 申請は原則として本人が医療機関を通じて行います。

③育児休業給付金(雇用保険加入者が対象)

育児休業給付金は、雇用保険を原則として1年以上かけた被保険者が、1歳又は1歳2ヶ月(支給対象期間の延長に該当する場合は1歳6ヶ月)未満の子を養育するために育児休業を取得し、給与が支払われなかった場合に、休業中の生活を保障するものして支給されます。金額は、当初6ヶ月は給与の約2/3、その後子が1歳になるまでは約1/2が支給されます。

2. 手続き

出産育児については前述の給付の他、扶養加入、社会保険料免除などの恩恵が受けられます。以下の手続きを行う必要があります。

必要な申請

内容

出生児の扶養異動

出生児の扶養加入

産前産後休業期間中の保険料免除

産前42日前~産後56日期間は申請により社会保険料が免除されます。

育休期間の社会保険料免除

産後57日~子1歳までは申請により社会保険料が免除されます。

育休期間の社会保険料免除終了

育休期間から復帰したら保険料免除は終了するため届け出が必要です。

標準報酬月額の特例適用の申出

3歳未満の子を養育する期間中の標準報酬が養育を始めた月の前月と比べて低下した期間は将来受け取る年金額に関して従前の標準報酬で計算されます。

育休終了時の月額変更

育休から復帰した後の給与額に合わせて社会保険の等級を修正できます。

    

 

    

 

    

 

  

   

 

健康診断の費用負担とその間の賃金の取扱い   [2016.10.09]

会社は、常時使用する労働者に対し、健康診断を実施する義務を負っています。パートやアルバイトなどの雇用形態によらず、この条件に当てはまる場合は、受診させなくてはなりません

健康診断には大きく分けて一般健康診断特殊健康診断があります。

一般健康診断とは、職種に関係なく、労働者の雇入れ時と、雇入れ後1年以内ごとに一回、定期的に行う健康診断です。

特殊健康診断とは、法定の有害業務に従事する労働者が受ける健康診断です。

 

労働者にとっても、健康診断を受けることは、労働者自身の権利ではなく義務といえます。

 

では、健康診断にかかる費用は、労使のどちらが負担すべきなのでしょうか。行政通達によれば、「健康診断の費用については法で事業者に健康診断の実施の義務を課している以上、当然会社が負担すべきもの」と解釈されています。また、ここでいう費用には、労働者が健診の医療機関へ移動する交通費も含まれると考えられています。

 

 

受診する間の賃金についても、整理しておきましょう。

 

定期健康診断は、通常の業務とは関係なく受けるものですから、その間は労働していないと考えられます。よって、その間の賃金について払わない、あるいは有給休暇扱いとすることは違法ではありません。ただし、円滑な受診を目指すことを考えれば、受診に要した時間の賃金を事業者が支払うことが望ましいでしょう。

 

一方、特殊健康診断は業務の遂行に関して、労働者の健康確保のため当然に実施しなければならない健康診断です。特殊健康診断の受診に要した時間は、労働時間であり、賃金の支払いが必要とされています。注意しましょう。 

話題の確定拠出年金とは何?   [2016.10.07]

巷で確定拠出年金が話題になっています。そもそも確定拠出年金とは何か、今後どのような法改正が予定されているかについて説明します。

    

はじめに

巷で「確定拠出年金」という言葉を聞くことが多くなってきました。来年の1月から法改正が行われ、老後資金を積み立てる選択肢の幅が広がることになりますが、そもそも中小企業では確定拠出年金制度そのものに馴染みがなく、メリットが理解されていません。以下、確定拠出年金制度の概要を説明し、今回の法改正内容についても紹介します。

 

基本

確定拠出年金をひとことで表現するならば、「掛けている本人が掛け金額及び運用方法を決めることができる年金」です。掛け金は個人ごとに明確に区分して積み立てられ、本人の運用方法次第で将来の年金給付が増えたり減ったりします。対照的なものは公的年金(国民年金・厚生年金)で、こちらは「掛け金額や運用方法を選べない年金」ですが、そのかわり将来の年金給付の計算方法が決められていることが特徴です。

 

現行の法律では、老後などのための資産形成は①強制加入の公的年金を土台にして、 ②企業又は個人の任意で確定拠出型年金などを上乗せして掛けるという構造になっています。

確定拠出年金のタイプ

確定拠出年金には「企業型」と「個人型」という2つのタイプがあります。企業型の場合、導入は会社が決めるもので、現在は社員が自分の意思で加入することはできません。掛け金は原則として全額会社が負担しますが、一部本人が拠出できる場合もあります。一方で個人型とは、①20歳から60歳までの個人事業主など②会社が企業型年金を導入していない会社の60歳未満の社員などを対象としたものです。

確定拠出年金のメリット

確定拠出年金(特に個人型)の大きなメリットは「税制面の優遇措置」です。掛け金として拠出した金額が「全額」所得控除となり、課税所得が減額されます。言い換えると、確定申告の際に全額が経費扱いになります。民間の生命保険などの保険料は一部しか損金扱いにならないことを考えると税制面でのメリットは大きいでしょう。

また、運用に対する利益に対しても非課税となり、給付を受ける際にも、年金として受ける場合は公的年金等控除が適用され、一時金として受ける場合は、退職所得として税制上の優遇措置が取られています。

 

注目の改正内容

平成29年1月より、特に個人型について以下の改正点が注目されています。

個人型確定拠出年金の加入可能範囲の拡大【施行日:平成29年1月1日】 

これまで個人型確定拠出年金に加入することができなかった以下の者について、個人型への加入ができるようになります。

①確定拠出年金以外の企業年金の加入者

②公務員等の共済加入者

③第3号被保険者(専業主婦等) 

また、すでに企業型確定拠出年金を実施している企業に勤めている場合でも、規約に定めることにより個人型確定拠出年金にも併用加入することが可能となります。その他、異なる制度間での資産の持ち運び制度や、中小企業向けの新制度創設、掛け金の年単位拠出などについても改正され、確定拠出年金の導入ハードルが下がりました。確定拠出年金は、掛け金が本人の積み立てとして確定するため、資産形成の際にわかりやすさがあります。これから社員の福利厚生を検討する場合、税制面でもよい選択肢となるでしょう。

最低賃金改定について   [2016.09.14]

  10月から最低賃金改定され、広島県では、10月1日から時間給750円から793円に改定され、24

円上がりました。(岡山県では、10月から時間給757円に改定されています)

企業にとっては痛いですが・・・、従業員にとっては、朗報ですが・・・。

さて、この最低賃金をクリアしているかのチェックの仕方ですが、先日、企業のかなりベテランの担当者の方が勘違いされていましたので、このチェック法についてお話します。

 

「最低賃金チェックの計算法」

1)時給の場合:そのまま比べる。

2)日給の場合:1日の所定労働時間で除して、比べる。

この2つはわかりやすいのですが、問題は月給の最低賃金の計算法です。

3)月給の場合:労働局のパンフレットにありますように、

                   (月給)÷(1か月平均所定労働時間)で比べれば良いのですが、ここでの

                   ’平均’ を忘れて、(その月の所定労働時間)で除して、違法か否かを判断

                   する間違いをされている場合があるのです。

 

このように誤解している場合、週44時間制の事業所で、最低賃金の対象となる給与が153,000円の場合:

その月の所定労働時間は、31日の月⇒194時間、30日の月⇒188時間だとして、単純に除すと、

31日の月  153,000円/194時間=789円/時間

30日の月  153,000円/188時間=814円/時間

となり、31日の月は上記の「広島県の平成28年10月からの最低賃金793円」を下回ってしまいます。

これでは、マズイとのことで、

793円/時間×194時間≒153,900円

とされる方が、おられるようです。

正解は、週44時間制の場合の(1か月の平均所定労働時間)は191時間以下ですが、例えば190時間とすると、

31日の月、30日の月などの「月の総日数」に関係なく、

151,100円/190時間=795円/時間

となり、最低賃金をクリアしています。

1か月の平均所定労働時間が190時間なら、例え、実際にある月が最低賃金を下回っても、基本給151,100円は違法ではないのです。

一度、ご確認ください。

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