人事労務情報

問題社員が招く二次問題   [2012.10.25]

はじめに

   社員数が増えると、いわゆる「問題社員」と呼ばれる従業員の発生リスクも高まります。
   しかし、ひと言で問題社員といっても様々なタイプの社員がいますので、タイプに応じた対策が求められます。
   また、問題の程度が「懲戒をするほどのものではない」場合、会社は対策を先延ばしにしてしまいがちです。

   ここでは、問題行動を起こす社員の「小さな予兆」に着目し、その「火種」がどのような二次的問題を起こすのかを取り上げます。

問題社員の予兆と二次的問題

【ケース1】労働関係の法律に詳しく、周囲に教えている
[予兆]
   法定の労働時間や休憩休日、年次有給休暇、残業の計算式、ひいては解雇の法律条文など、一般の社員であれば興味を持ちにくい労働関係の法律に非常に詳しい。自身の労働条件について法律を盾に権利主張をする。
[注意すべき二次的問題]
   周りの労働者に法律知識(特に労働者権利を保護するもの)を教えてまわる、さらには被害者意識を強めるように伝搬させる行動が想定できます。このような人物を発端として「未払い残業代請求」や「解雇無効」等の集団訴訟に発展した事例もあります。


【ケース2】少額の給与前借り、社内貸付制度利用等の要求
[予兆]
   給料日前に給与の前借りを希望したり、社内貸付制度で少額借入を申し込んだりする。
[注意すべき二次的問題]
   金銭的に困窮していて、過剰な借り入れ等金銭トラブルの渦中にいる可能性があります。横領事件や従業員同士の金銭貸借を巡るトラブルに発展することもあります。


【ケース3】創業社長には忠実だが、後継者(社長の子息等)との関係がうまくいっていない
[予兆]
   創業社長には信頼を置いているが、二代目社長(主に社長の子息)の能力を軽視している。しぶしぶ命令に従っている態度が見て取れる。陰で二代目社長の愚痴を言っている。
[注意すべき二次的問題]
   労働組合の結成などにより非合理な賃上げ要求や待遇改善、権限移譲を求めるなどの行動が想定されます。創業社長にカリスマ的魅力を感じる反面、二代目社長に対する嫉妬心から反発し、企業秩序の混乱が起こることがあります。


トラブル予防策
  
これらのケースへの予防策として、以下が挙げられます。

就業規則の懲戒規程を強化する
   懲戒規程の項目を子細に再点検し、金銭の取扱いや秩序維持義務違反を厳格化することで「懲戒規程のこの部分に書いてあることに違反している」と言いやすくなります。

トラブル本格化に備え、マイナス事実の記録を始める
  
予兆が見えた労働者の「ほんの些細な遅刻」や「取るに足らない程度の取引先からのクレーム」等のマイナスポイントを、細かく記録しておきます。
   その記録は、労働者と対決状態になった時に、会社側の主張を補強する証拠となりえます。

   一方で、会社側はあまり労働者を疑い深い目で見ないように気を付けなければなりません。なぜなら、その「小さな予兆」のおかげで、現行の労務管理体制の欠点を見つけることができるかもしれないからです。

   用心に越したことはありませんが、バランスのとれた判断をすることが大切です。

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