人事労務情報

労働災害発生時の対応   [2013.01.03]

2012.12.20記事では、「災害発生時の対応」を日頃から整理し、周知しておくことが必要と記しました。
本日は、対応のアウトラインを記します。

1.初期対応
(1)初期の通報・対応
・初期の対応に万全を期して人身・物品等の被害の拡大を防ぐ。
・第一発見者から社内責任者への通報が迅速に行われ、修復に最適な人員が初期対応に当たれる
 体制の構築
・通報経路を定め、ミーティングや各現場掲示などで周知させる。
 (最近では、携帯電話のおかげで、その場で通報ができるようになったが、電話番号を探すことに手間
   取ることがある。掲示には必ず電話番号を付記すること)
緊急連絡の手順を手帳に挟めるサイズに纏め、各人に必携させる企業もある。
・通報先に関しては、外部(消防。監督署、警察)への通報も必要であり、第一発見者からの通報を
  受けた側は、人命を最優先し、できる限り迅速に通報する。
火災の際には、往々に自力での消火にこだわるが、まず、第一に消防に連絡すべきである。

(2)安全担当者による事故現場の確認
・安全担当部署の責任者・スタッフは、必ず自己現場を確認する。
・その際の留意点:事故発生時の作業者の位置、事故の目撃者がいるか否か
・立会人の確保等、直ちに予備調査ができないことが多いが、この場合は、現場を保存し、
 立入禁止
の措置を行う。

・現場保存と合わせて、事故現場の写真撮影はあらまし済ませておく
実務的には重要

2.被災者の救出・病院への搬送/社内連絡
(1)被災者の救出
・まず、被災者の負傷状況、意識の有無等の確認
自力救出した場合などでは、事故現場で救急措置を講ずる必要もある。
・ただし、被災者の救出にあたっては、二次災害の発生防止に配意することが重要である。
 備えもなく救出作業を急
げばよいというものではない。
・状況に応じて、自力救出が可能か、レス
キュー到着を待つべきか等について、即決で判断する。
・この判断の際に重要になるのが、災害発生現場を直接指揮することができる、示・指揮体制の
  スピーディーな確立
 

(2)被災者の病院等への搬送
被災の程度等に応じて、病院等への搬送方法を決める。
・救急車には会社関係者も同乗し、病院搬送に立ち会う。
 (会社関係者の付添いが望ましい。)
・病院では、医師に被災時の状況を説明し、被災者について医師の診断を受ける。
・病院窓口では、 「労災取扱い」での処理を依頼する。

・事故の発生状況ならびに医師の診断状況をベースに、この時点での情報を
 整理し、まとめる

(3)社内連絡
・事故現場からの社内連絡系統は、あらかじめ、確定されていなければならない。
・また、第一報の通報先に指定された幹部(ポスト)の携帯電話は、常
時ONになっていなければ
 ならない。
・緊急通報の対象である事故情報につい
ては、企業のトップに速やかに伝わるようにすべき。
 

3.被災者家族への連絡・対応
・手術には原則として家族の同意が求められるため、被災者の負傷状況によっては、被災者家族に
 連絡することが必要となる。

・連絡後は、被災者家族の病院への到着時刻等の予定を確認し、出迎え、宿泊の手配
 (入院に付添いが必要な場合は、寝具衣類等の確認)を行う。

・到着後、被災者家族に、災害・事故の発生状況について説明する。
担当医から説明を受ける際には、できれば、被災者家族の許しを得て、会社関係者も同席
 (なお、被災者家族が病院へ到着した後は、病院からの病状等の説明は被災者家族に直接伝えら
    れるため、情報は、被災者家族経由で得ることになる)

〈被災者が死亡した場合の対応〉
・被災者死亡の場合は、とりわけ、丁寧な哀悼の気持ちを示すよう努める。
・万が一にも、遺族側との感情のもつれが生じないよう、十分に注意して対応に当たる。
遺族への応対・面談は、幹部が行うことが望ましい
・遺族に事故発生現場を見たい意向がある場合は、案内する。
  この場合、現場で焼香できるように準備を整えておく。


4.所轄監督署への緊急報告
・次の災害発生状況が認められる場合には、所轄監督署等への緊急報告が必要
①死亡災害(その可能性がある場合を含む)
②重大災害(3人以上の同時被災がある場合)
③休業を伴う職業性疾病関係災害(有害物質による中毒、電離放射線障害、圧気障害、
   酸素欠乏症)
④労働安全衛生規則第96条において事故報告を要する事故
⑤ゴンドラ、ボイラー圧力容器、クレーン等の各安全規則に定める一定の事故、第三類物質の
   大量漏えい事故、放射性物質の大量のもれ等の事故
⑥工場排出の有害物質による環境汚染事故

・これらの災害が発生した場合は、直ちに所轄労働基準監督署等へ電話報告を行う。
・現地調査が行われる場合には、現場を保存し、調査への立会いに備える。
・この緊急報告とは別に、現場における災害発生状況の概要を取りまとめ、できれば当日中にも、
 所轄監督署へ報告に出向く。様式第23号(労働者死傷病報告)の所定事項程度は把握しておく。


5.現場の保存
直ちに監督署・警察署による事故現場の実況見分が開始される場合を除いて、次の措置を講じた後、現場への立入りを禁じ、事故現場を保存する。
①事故発生時の作業者の配置、事故の目撃者等の確認
②事故現場の写真撮影
③立会人の確保
④事故現場の応急安全措置等の指示


6.所轄監督署等の事故調査への対応
 労働基準監督署等の事故調査に備え、事故当日の作業状況、事故発生時の状況等が説明できるよう必要な準備を行う。
 監督署の指示に従う。

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