人事労務情報

出向に関する労働者の同意について   [2013.03.24]

社員を出向させるとき、社員の同意は必要なのでしょうか。

原則として、社員の同意がなければ出向させることはできません。
ただし、就業規則・出向規定・労働協約などで出向命令の可能性や内容を定めており、包括的に同意があるとみられる場合は、社員の同意なく出向を命じることが出来ます。

 

【原則的には労働者の同意が必要】
社員は、労働契約によって会社の指揮命令下で働く義務を負っているに過ぎません。
そのため、他の会社(出向先の会社)の指揮命令下で働くことを一方的に命じることは原則として許されず、社員の同意が必要になります。

ただし、必ずしも個別的な労働者の同意を得る必要はなく、包括的な同意があれば、出向命令は認められます。

 

【包括的同意とは】
会社の就業規則・出向規定・その他労働協約などで、「会社は、業務上の都合により社員に出向を命じることがある」旨の規定があり、その規則などが適法に届出などされ、または契約として成立していれば、出向命令の可能性について労働者が全体として同意していると考えることが出来ます。
このことを包括的同意といいます。

ただし、出向による「個別の労働条件変更」は原則としては「画一的・集団的な明示」ではあまりに乱暴とみられることもあります。
つまり、ただ「出向の可能性があります」だけでは十分とは言えず、規定には「出向先、出向期間、出向先での労働条件、出向元への復帰に関する事項など」の具体的事項について定めることが望ましいでしょう。

いずれにせよ、この包括的同意があることで、労働者の同意を得ずとも出向命令をすることができます。

 

【できれば同意を得ることが望ましい】
ただし、出向は以下のような変更を伴うため、労働者によってはストレスを感じることもあるでしょう。

  • 通勤にかかる時間
  • 賃金など労働条件
  • 職務内容
  • 企業文化

そのため、できれば出向の必要性や条件などをきちんと説明して理解を求めるのが望ましいでしょう。

以上、出向に関する労働者の同意についてでした。

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