人事労務情報

職制の部下に対する権限について(10)   [2013.04.22]

10.兼業禁止の注意

職制の10番目の権限は、兼業禁止の注意です。

従業員は企業に雇用されると義務の一つとして、会社に雇用されながら会社の業務以外の業務に従事することは原則として禁止され、従事する場合には使用者の承認を得なければならないといういわゆる「兼業禁止義務」が発生します。

その理由の第一は、時間外や休日に他で労働することにより精神的・肉体的疲労の回復を妨げることです
適度な休養は労務提供の基礎的条件をなしています。
 
判例上も支持されており、兼業禁止が懲戒処分の前提として定められています。

第二は、企業の経営秩序と対外的信用、労使間の信義則上の理由です。
兼業の内容によっては、(例えば、不健全な接客など)企業の経営秩序を害し、または企業の対外的信用、体面が傷つけられる場合もあり得るので、会社の承諾にかからしめる旨の規定を就業規則に定めることは不当といいがたいとされています。

しかし、他方で、いわゆる職業選択の自由が認められているので、本来であれば、勤務時間外に何をするのかは、従業員の自由に委ねられているはずです。
そのため、形式的に兼業禁止規定に反する行為が行われたからといって、そのことが直ちに兼業禁止規定に違反しているということにはならないものと考えられています。

このような状況から就業規則では、許可申請を義務づける方が妥当と考えます。

もう一つ忘れがちなのは、兼業の場合、労働時間も通算されるということです。

時間外割増賃金の支払については、必ずしも1日の勤務時間帯が後ろにある事業主が支払い義務を負うとは限らず、行政通達において「法定時間外に使用した事業主は法第37条に基づき、割増賃金を支払わなければならない」(昭和23年10月14日 基収2117号)とされています。

これを考慮して、兼業を許可する必要があります。

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