人事労務情報

裁判員制度について   [2013.05.18]

平成21年5月に施行され、同年8月に最初の公判が行われた裁判員制度ですが、御社の社員の中からも裁判員に選出される場合が考えられます。
裁判員としての職務は、公の職務に該当しますので、労基法第7条の公民権行使の保障が適用されます。

労基法第7条:使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、これを拒んではならない。

さて、社員が裁判員になった時、ちょうど繁忙期であった場合、本人自身が非常に重要な業務を自ら行わないと会社に大きな損害が生じるおそれがあるケースでは、辞退も可能とされていますが、一般的な業務繁忙だけで辞退できません。
辞退するか否かは、本人が行うべきものであり、会社が辞退を指示できません。

これを踏まえて、従業員が裁判員に選出された場合、どのように取り扱えばよいのでしょうか?

裁判員に選出された場合、原則として拒否できないため、会社は公務に必要な休暇を与えなければなりません。
但し、有給にするか無給にするかは会社毎に定めることができます

(解説)
裁判員制度とは、殺人罪、傷害致死罪、強盗致死傷罪、現住建造物等放火罪、身代金目的誘拐罪といった、一定の重大な犯罪における刑事裁判で、事件ごとに無作為に選ばれた国民が、裁判員として裁判官とともに審理に参加する、日本の司法・裁判制度をいいます。

20歳以上の国民であれば、だれしも裁判員に選出される可能性がありますが、この裁判員に選出された場合、原則としてこれを拒否することはできません。
(※ただし、義務教育を修了しない者、禁錮以上の刑に処せられた者、一定の公務員・法曹など法律関係者・警察官、くわえて被告人・被害者の関係者、事件関与者、さらに直近の裁判員従事者など、一定の者は除かれます。)

単に「仕事が忙しいから」という理由で、制度への参加を拒否することはできず、正当な理由なく拒否した者については、罰金や過料の罰則規定が適用されることがありますので注意してください。

(取扱い方)
前述のように、労働基準法第7条は、労働者が「公の職務を執行するために」必要な時間を請求したときには、使用者はこれを拒んではならないとしています。

裁判員としての裁判への参加はこの「公の職務執行」に該当するため、裁判員制度参加に係る休暇を与える必要があり、またこれを理由として使用者が労働者に対して解雇その他不利益処分をすることはできません。

(賃金について)
裁判員として裁判に出席した者には、法で定められた一定の旅費や日当が支払われますので、会社が休暇を与えたその日の分まで、必ずしも有給扱いにする必要はありません。

ただし、有給休暇扱いをしない場合にはその旨就業規則上に定めておくほうがよいでしょう。

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