人事労務情報

通勤方法・加入保険を把握しない危険性   [2013.05.25]

通勤方法の管理が不十分な場合、通勤途中の事故などの際に会社に管理責任が及ぶ恐れ があります。

1.はじめに
通勤には様々な手段がありますが、会社はその手段や経路を適正に管理しなければいけません。
通勤手当を適正に支給のためには勿論のこと、通勤途中の交通事故などのリスク対策を行う必要があるためです。

ここでは、通勤災害対策の観点から、会社が通勤手段や経路を把握する重要性を説明します。

2.通勤災害の定義
通勤災害とは、労働者が通勤時に被った負傷・疾病・障害・死亡を指します。
この場合の「通勤」とは、就業に関し、住居と就業場所との往復・その他の移動を合理的な経路・方法で行うことをいい、業務の性質を有するものは対象外とされています。

なお、移動の経路を逸脱した場合移動を中断した場合、逸脱や中断の間・その後の移動は「通勤」とはなりません。

ただし、逸脱・中断が日常生活上必要な行為であり、厚生労働省令が定めるやむを得ない事由による最小限度のものである場合は、逸脱・中断の間を除き通勤となります。

3.合理的な経路・方法とは
合理的な経路・方法とは、必ず「会社に届出をした経路・方法でないと通勤災害とならない」ということではありません。
通勤の経路・方法が複数あったとしても、合理的となります。

ただし、通常想定される以上の遠回りは合理的でないと判断されることがあります
会社は、常識的に見て「合理的なルートであるかどうか」を確認し、通勤災害の補償対象となる通勤方法とする必要があるでしょう。

4.交通事故の加害者責任と会社の管理責任
マイカーなどを使用して、通勤中に交通事故(主に加害事故)を起こした場合、会社にはどのような責任が出てくるのでしょうか。

この場合、本人が自賠責保険や任意保険に加入していれば、通常そこから損害賠償がなされますが、仮に任意保険に加入しておらず、本人に賠償の資力がなかった場合、被害者側から会社の「運行供用者責任」または「使用者責任」を求められる可能性があります

「通勤は業務とは関係ないから会社の責任はない」と主張したいところですが、例えば次のようなケースでは間接的に会社が「利益を得ている」「業務上の支配・命令がある」とみなされる可能性があるため、注意が必要です。

l 社用車での通勤を黙認していた場合

l マイカー通勤を奨励していた場合

l マイカーでの営業行為を実質認めていた場合

中小企業の現状としては、マイカーの業務利用や社用車通勤など、柔軟に対応しなければならないケースもあると思います。

マイカーについて自賠責保険以外に民間の任意保険に加入をしているかの確認を行い、加入のない者にはマイカー通勤を許可しないなどの制限を設けると良いでしょう。

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