人事労務情報

アルバイト雇用の注意点   [2017.05.27]

   政府が新大学生などをターゲットにアルバイト労働条件の確認を啓発するキャンペーンを開催しています。アルバイト雇用の際の注意点を今一度整理してみます。

はじめに

   セブンイレブンのフランチャイズ店舗における違法な罰金制度が社会的に問題視されたことを背景として、平成29年4月1日から7月31日まで (特に多くの新入学生がアルバイトを始める時期)の間、厚生労働省が労働基準法の決まりを広報するキャンペーンを行っています。

   以下、キャンペーンにおいて重点的に周知されようとしている事項を紹介し、合わせて起こりうる事態について考察します。 

キャンペーン取組内容

   キャンペーンの主な取組内容は、(1)労働局による大学等への出張相談の実施、(2)大学等でリーフレット配布やポスター掲示による周知、(3)労働局や労働基準監督署に設置されている総合労働相談コーナーに「若者相談コーナー」を設置などとされています。

   このキャンペーンにより違法または不適切な労務管理をしている企業を牽制し、労使の問題を未然に防ぐ意図が見て取れます。

厚労省が周知する重点事項

   今回のキャンペーンで特に重点的に周知している事項は次の5点です。

1. 労働契約締結の際の学生アルバイトに対する労働条件の明示

   雇用契約書や労働条件通知書などにより、勤務時間や休日休憩、給与、昇給などの条件を明らかにしなければなりません。

2. 学業とアルバイトを両立できるような勤務時間のシフトの適切な設定

   学校の試験期間中などに業務の都合で過度な働きかたを強いることが場合によってはパワハラとなりうることを注意喚起しています。

3. 学生アルバイトの労働時間の適正な把握

   企業が始業と終業の時刻をずさんに管理すること、または働かせ過ぎで健康を害することのないよう求めています。

4. 学生アルバイトへの商品の強制的な購入の抑止とその代金の賃金からの控除の禁止

   販売ノルマを課し、売れ残った自社商品を購入するように働きかけることを牽制するものと思われます。

5. 学生アルバイトの労働契約の不履行等に対して、あらかじめ罰金額を定めることや 労働基準法に違反する減給制裁の禁止

   コンビニで「ドタキャン」したアルバイト店員の給与から罰金を差し引いた事件を背景にしています。

キャンペーンにより何が起こるか

  このキャンペーンがどれほどターゲットである学生の関心を引くかは未知数ですが、労働環境に不満をもつアルバイト(またはその保護者)が今回のキャンペーンで労働法のルールを知る可能性はあります。

    前述の内容についてSNSなどで違法な労務管理実態が拡散されると、求人しにくくなる、企業イメージが低下するなどの問題が起きるかもしれません。    

 

 

 

 

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