人事労務情報

営業秘密情報の保持と競合避止の関係   [2012.09.18]

はじめに
  
退職者が顧客情報や会社のノウハウを使って競合の会社に就職する、また独立することは、会社にダメージを与えかねません。ここでは、営業秘密情報の特定と競業避止規定に関するポイントを説明します。

営業秘密情報
   営業秘密情報とは、主に「不正競争防止法」で定められた以下の3点をすべて満たしている情報のことを言います。

【1.秘密管理性】
*秘密として管理されている
  (情報に対してアクセス制限をしている、且つ情報にアクセスした者がそれが秘密であると認識できる)

【2.有用性】
有用な情報である
*事業活動に使用されることで、経費削減や経営効率の改善などに役立つ
     例)顧客データ、仕入れ先リスト、設計図、実験データ等

【3.非公知性】
*公然と知られていない
*情報保有者の管理下以外では一般に入手できない

   会社が保有している情報の中に会社が秘密としたい情報(企業秘密情報)があり、さらにその中に上記3要素を満たす「営業秘密情報」があるという構図があります。


企業秘密情報管理規程の重要性
  
会社から漏えいすると困る顧客情報や独自のノウハウなどを適切に管理するためには、さらに以下3点が必要です。

【1.情報の定義づけをする】
「企業秘密情報・営業秘密情報とは何か」を特定する。

【2.企業秘密情報管理規程の作成】
以下の目的のため、企業秘密情報管理規程を作成する。
①   特定した秘密情報を従業員に周知する。
②   秘密情報を不正に使用するとどのようなペナルティーが与えられるかを知らしめ、情報漏えいを抑止する。

【3.誓約書の作成】
  
企業秘密情報規程とリンクする形で、一人ひとりの従業員から「情報漏えいをしない、情報の不正使用をしない」旨の誓約書を提出させる。

競業避止規程について

   競業避止(きょうぎょうひし)とは、退職後に競合する企業に就職する、または事業を開始することを禁止することを言います。ところが、憲法で「職業選択の自由」が謳われているため、退職後の行動を制限することは簡単ではありません。

    実際には、①会社の役員であり特に会社の機密を握っていた場合②特別な開発を任されていて、それに見合う報酬を得ていた場合などの特別な状態でなければ、競業避止義務を退職者に負わせることは難しいでしょう。

    競業行為には、営業秘密情報の使用が伴うと想定されます。そのため、競業避止規程の中に「営業秘密情報の不正な使用の制限、並びに使用の際の損害賠償規程」も盛り込んでおくと、競業行為を防ぐために効果的でしょう。

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